●リキュール
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
リキュール
liqueur
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デジタル大辞泉
リキュール(〈フランス〉liqueur)
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とっさの日本語便利帳
リキュール
出典:(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」
栄養・生化学辞典
リキュール
出典:朝倉書店
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食の医学館
リキュール
こうしたルーツをもつだけに、現在販売されているリキュールにも、薬酒的な性格をもつものが少なくありません。軍医が健胃強壮剤としてつくりだしたアンゴスチュラビターズをはじめ、130種以上の薬草を原料とし、修道士が病人の治療に用いていたシャルトルーズ、頭痛や乗り物酔いに効くといわれるペパーミント、産前産後の体力回復や増血によいとされるデュボネ、胃腸の働きを活発にするカンパリなどなど。
地域的にみると、ラテン系の国では味や香りを重視したものが多く、ドイツや東欧のものに薬効を求める傾向が強くみられるようです。
これらのリキュールに薬同様の効果を求めるのはまちがいですが、食前酒として少量を楽しんだり、その由来や効用を知っていれば、口にする楽しみも増すことでしょう。
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世界大百科事典 第2版
リキュール【liqueur[フランス]】
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飲み物がわかる辞典
リキュール【liqueur(フランス)】
蒸留酒に果実、果皮、薬草、花などを用いて香味成分を添加した混成酒。甘味料や着色成分を加えることが多い。キュラソー、カンパリ、アマレット、梅酒など。カクテルや洋菓子の材料としてもよく用いる。酒税法上の品目としては、酒類と糖類その他の物品を原料とした酒類でエキス分2度以上のものをいい、一般的な意味でのリキュールの他、缶チューハイや「新ジャンル」といわれるビール風飲料の多くがこれに該当する。
出典:講談社
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日本大百科全書(ニッポニカ)
リキュール
りきゅーる
liqueur
リキュールの語源はラテン語のリクオルliquor(液体)からきており、これが古代フランス語のlicurとなり、現在のliqueurに変化したものである。
[原 昌道]
分類・定義
醸造酒や蒸留酒または純アルコール液に香料、色素を加えて香味づけをし、果実、種子、草根木皮などの風味と糖類の甘味を加えた特有の芳香がある、アルコール分の強い、甘い酒である。ただ、わが国の酒税法でいうリキュール類とは、製成された酒類と糖類、香味料、色素を原料とし、アルコール分が15%以上、エキス分が2%以上のものである。ただし、清酒、合成清酒、焼酎(しょうちゅう)、みりん、ビール、果実酒類、ウイスキー類、発泡酒に該当するものは除かれる。
フランスでは普通物ordinaires、上物fines、極上物surfinesとに分け、極上物にcrèmesとelixirsとがある。この区分はアルコール度数と糖分量による。たとえば上物は24.5%のアルコール分、40~50%の糖分を必要とし、極上物はアルコール分26.5%、糖分45~50%で香りも強くなっている。イギリス、アメリカではリキュールをコーディアルcordialという。これはラテン語コルディアーリスcordiālis(医薬)からきている。なお、アメリカのリキュールは、最終製品に2.5%以上の砂糖またはブドウ糖を含有していることと、合成香料、イミテーション香料は使用してはならないことになっている。
[原 昌道]
歴史
古代にはバラ水のような香水をつくる技術があったが、飲み物としてはヨーロッパの修道院で創製されたものが多く、初めは医薬として薬草を用いたものである。13世紀にはオレンジの花、レモン、バラなどからリキュールがつくられた。14世紀にヨーロッパでペストが大流行した際には、植物性の香油や強壮剤を用いたリキュールは宝物のような薬であった。その後イタリアを経て16世紀ころからフランスの宮廷を中心にもてはやされ、一方では薬酒として寺院などで製造された。19世紀には今日のリキュール産業の基礎ができあがり、多くの著名なリキュールが生み出された。20世紀にはアメリカを中心としてカクテルの飲用が高まり、リキュールは新しい飲み方をされるようになり今日に至っている。一方、中国ではリキュールは薬酒として古くからつくられており、漢方の古典といわれる『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』(西暦紀元前後)に、薬を酒に浸して飲むことが記されている。また1596年に出された『本草綱目』のなかには、69種の薬酒が載っている。わが国でも薬酒の歴史は古く、平安時代に宮中で用いられた屠蘇(とそ)酒が初めだといわれる。この酒は中国からきたもので、後漢(ごかん)の名医華陀(かだ)の創作である。
[原 昌道]
作り方
リキュールに特有の香味成分をつける方法として次の三つがある。
(1)浸出法 香味物質をアルコールやブランデーに浸漬(しんし)し、香味成分を抽出する。果実や草本系の原料は主としてこの方法を用いる。
(2)蒸留法 浸出法で得られる浸出液を蒸留し、香味成分をアルコールとともに留液中に留出させる。
(3)エッセンス法 天然または合成の精油、そのほかの香味成分をエッセンスの形に調製したもの。
調合は、このようにしてつくられた香味液に、アルコール、ブランデー、ラムなどの酒類や、糖類などの呈味物質や色素、水などを加え、短期間熟成して、清澄、濾過(ろか)、瓶詰にする。酒類としてはジン、キルシュ、ウォツカ、ワイン、ウイスキーなども用いられる。
[原 昌道]
種類と特色
リキュールは種類が非常に多く、成分もまちまちであるが、一般にアルコール分は25~50%、エキス分は25~50%で、甘くて、特有の香りがある。リキュールを原料別に分けると、果実系(サクランボなどの果実を使用する)、果皮系(柑橘(かんきつ)類の果皮を使用する)、種子系(キャラウェーの実などを使用する)、草本系(各種の芳香植物の根、茎、葉、つぼみを原料にする)、花系(花の香味をつける)、乳化系(乳化製品を使用する)などに分かれ、その種類は多く、また香料物質の配合では各社独自の方法がなされている。
[原 昌道]
飲み方
リキュールは一般にアルコール分と糖分が強いので、ストレートで飲むよりは、食前酒として食欲増進用に、食後酒として清味用に少量飲まれる。そのほか、カクテル、製菓用にも使われる。梅酒はホームリキュールとして家庭で広く飲用されており、薬味酒は滋養強壮剤として飲まれている。
[原 昌道]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典
リキュール
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