●リコーダー
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
リコーダー
recorder
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デジタル大辞泉
リコーダー(recorder)
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世界大百科事典 第2版
リコーダー【recorder】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
リコーダー
りこーだー
recorder 英語
common flute 英語
English flute 英語
Blockflöte ドイツ語
flûte à bec フランス語
flauto diretto イタリア語
リードを用いない気鳴楽器の一種。いわゆる縦型フルートに属し、ブロックフレーテなど多くの名称をもつ。
西欧諸国では、ルネサンス時代から18世紀中ごろ、とくにバロック時代に非常に愛好され、当時は単にフルートといえばこの楽器をさした。A・スカルラッティ、ビバルディ、テレマン、バッハら多くの作曲家がリコーダーのための作品を書いている。しかし、18世紀中期になると強弱変化の激しい音楽が登場し、強弱の幅が狭いこの楽器は、18世紀の後期ごろからしだいに用いられなくなり、やがて芸術音楽の場から姿を消す。リコーダーの復原および復興は19世紀末になされた。それはイギリスのドルメッチらに負うところが大きく、以後芸術音楽や教育用楽器として広く普及するようになった。近年の名手としては、フランス・ブリュッヘンなどがあげられる。
現在一般に用いられているリコーダーはバロック時代のものをもとにした形で、バロック型とよばれる。ソプラニーノ(F管、音域はF5~G7)、ソプラノ(C管、C5~D7)、アルトまたはトレブル(F管、ソプラニーノの1オクターブ下)、テナー(C管、ソプラノの1オクターブ下)、ベースまたはバス(F管、アルトの1オクターブ下)、グレートベースまたはコントラバス(C管、テナーの1オクターブ下)の6種あり、順に大型になる。全管とも通常の音域は2オクターブと1全音であるが、指遣いによってさらに高音域を拡大することもできる。材質は木製のものが多いが、学校教育用を中心にプラスチック製の楽器も広く普及している。
楽器は頭部・中部・足部の3管に分かれ、足部がやや広がった形であるが、内部は下端へ向かってややすぼまる逆円錐(えんすい)形をしている。使用時に組み立てるはめ込み式になっているが、ソプラニーノやソプラノといった小型の楽器は足部管が分かれていないものも多い。頭部管には上端部に吹口、前面に歌口がある。歌口は管を上向きに切り込んで四角い小窓をあけたもので、この斜面と管の内面でエッジができている。管の上端は栓(フィップル)でふさぎ、この栓と内壁に彫られた細長い溝によって気道を形づくる。管の上端と栓の形はくわえやすいようにくちばし形に整えてあり、これが吹口となっている。ただし、ベース以下の大型の楽器では、直接管の上端をくわえると下のほうの指孔に手が届かなくなるため、吹口をつくらずに吹き込み管(クルック)を取り付ける。フルートのようにエッジに直接息を当てるのではなく、気道を通して発音させる仕組みである。中部管には、歌口の側(前面)に6個、背面に1個の指孔がある。背面の指孔は親指で操作し、わずかに開くことによって2オクターブ目以上の音を出しやすくする働きをする。足部管には1個の指孔がある。現代の楽器では前面の7孔のうち下の2孔は、隣接した小さな2個の孔で1個の機能となるよう設計されている。これは、最低音域でも半音が得られるようにするためである。
なお、インドネシアのスリンなどは同じ発音原理の楽器であるが、スリンの場合は気道が管の外壁に沿って設けられており、歌口は背面(奏者側)に設けてある。
[卜田隆嗣]
『H・M・リンデ著、北御門文雄訳『リコーダー演奏の技法』(1980・全音楽譜出版社)』▽『H・M・リンデ著、矢沢千宜・神谷徹訳『リコーダー・ハンドブック』(1984・音楽之友社)』▽『E・ハント著、西岡信雄訳『リコーダーとその音楽』(1985・全音楽譜出版社)』
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精選版 日本国語大辞典
リコーダー
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