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リボ核酸【リボかくさん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

リボ核酸
リボかくさん
ribonucleic acid
核酸を二大別したときの一方の総称で,RNAと略記する。他方の群であるデオキシリボ核酸 DNAと異なって,構成ヌクレオチドの糖はリボースである。また,アデニングアニンシトシン以外の第4の構成主要塩基ウラシルであり,DNAにおける第4の塩基がチミンであるのと異なる。RNAの生物学的な役割は,遺伝子である DNAの遺伝情報を解読して蛋白質を合成することである(→蛋白質合成)。大別すると,(1) 遺伝子のコピーであるメッセンジャーRNAmRNA),(2) アミノ酸を結合して指定の順序のところに運ぶ転移RNAtRNA),(3) 蛋白質組み立ての場であるリボソームにおいて mRNAの付着場所となるリボソームRNArRNA)の 3種類がある。ウイルスのある種のものは DNAを含有せず,代わりに RNAが遺伝子的な役割を果たしていることがある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

リボ‐かくさん【リボ核酸】
ribonucleic acidリボースを糖成分とする核酸リボヌクレオチドが多数重合したもので、一本鎖をなし、アデニングアニンシトシンウラシルの四種の塩基を含む。一般にDNA(デオキシリボ核酸)を鋳型として合成され、その遺伝情報の伝達たんぱく質の合成を行う。機能により、伝令RNA・運搬RNA・リボゾームRNAなどに分けられる。すべての動植物の細胞および一部のウイルス分布。RNA。

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監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

りぼかくさん【リボ核酸】

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大辞林 第三版

リボかくさん【リボ核酸】

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日本大百科全書(ニッポニカ)

リボ核酸
りぼかくさん
ribonucleic acid
核酸のうち、糖部分にリボースを含むものの総称で、RNAと略記される。基本単位はリボヌクレオチドで、これがリン酸ジエステル結合により鎖状に重合している。塩基としてはアデニン、グアニン、シトシン、ウラシルの4種があり、DNA(デオキシリボ核酸)におけるチミンがRNAではウラシルに置き換わっている。すべての動植物と一部のウイルスに分布し、真核細胞では大部分が細胞質、一部が核にも存在する。
 RNAはリボゾームRNA(rRNA)、転移RNA(tRNA)、メッセンジャーRNA(mRNA、伝令RNAともいう)の3種に大別される。rRNAは全RNAの約80%を占め、3~4成分に分かれる。高等動植物細胞の多くは、沈降係数5S、5.8S、18S、28Sの4種を有し、ヌクレオチド単位ではそれぞれ120、180、1800、4500の長さである。tRNAは全RNAの約15%で、生物種を問わず4S(70~80ヌクレオチド)である。いわゆるクローバー型の二次構造をとっており、タンパク合成系で機能するためにこの形がきわめて重要である。また、tRNAには4種の主要塩基のほか、プソイドウラシル、ジヒドロウラシル、イオウ含有塩基、メチル化塩基などが微量塩基として含まれており、これらがその二次構造とそれに基づく機能の発揮に不可欠であることが明らかになっている。mRNAは、一般的には全RNAの約5%程度であるが、細胞の状態によってかなり変動し、代謝的には短命かつ不安定である。すべての遺伝子が一度はmRNAへと情報を写し換える(転写)ので、当然その種類は圧倒的に多く、長さも不均一である。しかし、真核細胞での初期転写産物(mRNA)の平均の長さは、約5000ヌクレオチド程度と考えてよい。
 これら主要RNAのほか、sRNAとよばれる低分子性RNAの一群が核内にのみ存在し、100~300ヌクレオチドの長さをもつ。つねに特定の核内タンパク質と複合体をつくり、少なくとも10種類のタイプに分類される。そのうち6種類はウラシル含量が高く、U‐RNAとよばれ、RNAの切断加工(スプライシングsplicing)に重要な役割を担っている。
 RNAの生合成(転写)ではDNAを鋳型とし、RNAポリメラーゼによって4種のリボヌクレオシド三リン酸がつなげられていく。鋳型DNAの転写開始点の上流には、プロモーターpromotorおよびエンハンサーenhancerという複数の特殊な配列があり、これらが転写の開始を調節している。真核細胞の大部分の遺伝子では、タンパク質合成のための遺伝情報となるエキソンexonと不要なイントロンintronとよばれる介在配列とが交互に並んでおり、RNAポリメラーゼはこの両者を区別することなく一気に読み通してしまう。その読み取り速度(合成速度)は1秒間に約1000ヌクレオチドといわれる。そこで細胞は、RNAスプライシングという仕組みによって書記転写産物からイントロン部分だけを切り落とし、エキソン部分を一つなぎにして意味のある情報だけを有するmRNAを完成する。なお、核内にみられる小さなリボヌクレオタンパク質粒子(snRNP)は、snRNAと一定のタンパク質群が結合した複合体であるが、このsnRNPがスプライシングの過程で重要な役割を担っていることが明らかにされた(1977)。また、rRNAの初期転写産物でも同様なスプライシングがみられる。原生動物テトラヒメナの細胞では、rRNA転写物からイントロンを切り落として二つのエキソンをつなぐ過程に酵素タンパク質はまったく必要でなく、イントロンを含むRNA配列そのものがスプライシングを触媒することがわかった。その後、真菌類などでも同様な機構がみつかった。このスプライシング反応を触媒する、RNAによる酵素様の活性を「リボ核酸による酵素活性」という意味から、従来のエンチーム(エンザイム)enzyme(酵素)に対してリボチーム(リボザイム)ribozymeとよぶことになった。[入江伸吉]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

リボ‐かくさん【リボ核酸】
〘名〙 (ribonucleic acid の訳語) リボースを糖成分とする核酸。細胞の核、細胞質中に、核蛋白質として存在することが多い。蛋白質合成に主要な役割を演じている。RNAと略称される。蛋白質合成に際し、遺伝子DNAの鋳型として働く伝令RNA(メッセンジャーRNA。mRNAと略す)、アミノ酸の運搬に働く転移RNA(運搬RNA、トランスファーRNA。tRNAと略す)、リボゾームの構成成分となるリボゾームRNAの三種が知られている。〔現代の科学(1957)〕

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化学辞典 第2版

リボ核酸
リボカクサン
ribonucleic acid

略称RNA.リボヌクレオシドの糖(D-リボース)の3′,5′位がリン酸のジエステル結合によって鎖状に連なった重合体で,その塩基はおもに4種類で,プリン塩基としてアデニン(A),グアニン(G)の2種類,ピリミジン塩基としてシトシン(C),ウラシル(U)の2種類が含まれ,ほかに何種類かの微量成分が含まれていることがある.RNAはDNAをテンプレートとして合成されるが,一般には1本鎖分子で,G-C,A-U対によって部分的に分子内で二重鎖を形成しているものと考えられている.ウイルスRNA中にはイネい縮病ウイルスのように2本鎖分子のものも存在する.生体内のRNAは機能によってリボソームRNA(rRNA),メッセンジャーRNA(mRNA),転移RNA(tRNA)の3種類に分類され,細胞中のRNAの約80% はリボソームRNA,転移RNAは10~20%,メッセンジャーRNAは数% である.これらはすべてDNAの遺伝情報の発現に重要な役割を果たしている.そのほかにウイルスにはDNAのかわりにRNAを含むものがあり,ウイルスRNA(vRNA)は遺伝子の役割を担っている.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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知恵蔵

リボ核酸
RNA」のページをご覧ください

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

栄養・生化学辞典

リボ核酸
 →RNA

出典:朝倉書店
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