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リンパ系腫瘍の分類

内科学 第10版

リンパ系腫瘍の分類(造血器腫瘍のWHO分類)
(2)リンパ系腫瘍の分類
 リンパ系腫瘍は基本的には前駆リンパ性腫瘍,B細胞性リンパ腫,T/NK細胞性リンパ腫,Hodgkinリンパ腫,免疫不全関連リンパ増殖性疾患,組織球および樹状細胞性腫瘍に分けられている.このうち前駆リンパ性腫瘍が急性リンパ性白血病である.
a.前駆リンパ性腫瘍(precursor lymphoid neopla­sms)
 骨髄または末梢血でリンパ芽球が増殖する疾患で,骨髄で25%以上みられる場合に急性リンパ性白血病(acute lymphoblastic leukemia:ALL)とし,それ未満ではリンパ芽球性リンパ腫(lymphoblastic lymphoma:LBL)とする.両者は生物学的には同一と考えられる.芽球の系統によってさらにB細胞性,T細胞性に分ける.B-LBL/ALLの一部は特異的染色体異常/遺伝子異常によって細分類される.
b.成熟B細胞腫瘍(mature B-cell neoplasms)
 ここに含まれるのは,正常のB細胞分化段階でのナイーブB細胞にあたるところから形質細胞までで腫瘍化したと考えられるリンパ系腫瘍が含まれる(表14-6-6).疾患頻度としてはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(diffuse large B-cell lymphoma:DLBCL)が最も多い.表はWHO分類の順番に疾患名をあげているが,白血病型をとるもの,節外性リンパ腫,節性リンパ腫の順に,また,indolent lymphomaからaggressive lymphomaの順に記載されている.白血病型の代表は慢性リンパ性白血病(chronic lymphocytic leukemia:CLL),ヘアリー細胞白血病(hairy cell leukemia,HCL)であり,次に形質細胞腫瘍,indolent lymphoma(FL,MALTなど),aggressive lymphoma(DLBCL,など)の順である.Burkittリンパ腫はTdT陰性であることより成熟B細胞腫瘍として取り扱われている.
c.成熟T/NK細胞腫瘍(mature T-cell and NK-cell neoplasms)
 胸腺での分化段階を経て末梢臓器に移動したT細胞による腫瘍,すなわち末梢性T細胞腫瘍がここに含まれる(表14-6-7).また,NK細胞腫瘍もここに組み入れられている.欧米では非Hodgkinリンパ腫の5~10%程度であるが,わが国ではリンパ系腫瘍の1/4を占める.ことに成人T細胞白血病リンパ腫(adult T-cell leukemia/lymphoma:ATL),PTCL-NOSが欧米と比較して多い.B細胞性リンパ腫と比較して正常細胞の分化段階やカウンターパートとの比較が進んでいない.発症機序,分子機構についても今後の検討が待たれる.
 節外性リンパ腫では病型分類と好発部位との関連が深く,extranodal NK/T-cell lymphoma, nasal typeではほとんどがEBV陽性のNK細胞性である.T細胞性と関連が深いものとして腸症を伴うenteropathy-associated型,hepatosplenic型がある.
 ウイルスとリンパ腫との関連では,HTLV-1,EBVが関与したリンパ腫も多い.
d.Hodgkinリンパ腫(Hodgkin lymphoma:HL)
 病理形態学的にHodgkin(H)細胞,Reed-Sternberg(RS)細胞の存在によって定義されたリンパ腫である(表14-6-8).一般には多くの背景細胞の中に少数のH/RS細胞があることから腫瘍細胞かどうか,その起源は何かについて長い間不明であった.今日ではいずれもB細胞起源が明らかとなり,Hodgkin病からHLへと名称が変更された.古典的Hodgkinリンパ腫ではH/RS細胞のCD20が陰性で,4病型に分けられる.[宮﨑泰司]
■文献
Campo E, Swerdlow SH, et al: The 2008 WHO classification of lymphoid neoplasms and beyond: evolving concepts and practical applications, Blood, 117: 5019-5032, 2011.
Swerdlow SHH, Campo E, et al eds: WHO Classification of Tumors of Haematopoietic and Lymphoid Tissues, IARC, Lyon, 2008.
Vardiman JW, Thiele J, et al: The 2008 revision of the World Health Organization (WHO) classification of myeloid neoplasms and acute leukemia: rationale and important changes, Blood, 114: 937-951, 2009.

出典:内科学 第10版
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