●レニン
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
レニン
renin
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デジタル大辞泉
レニン(renin)
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栄養・生化学辞典
レニン
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世界大百科事典 第2版
レニン【renin】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
レニン
れにん
renin
血管収縮作用をもち、脊椎(せきつい)動物の視床下部に働いて飲水行動を引き起こすアンジオテンシンの生成に関与するプロテアーゼで、腎臓(じんぞう)の傍糸球体細胞、下垂体、顎下腺(がくかせん)などでつくられる。血中濃度は食塩摂取量が多いと低下する。ヒトのレニンはまず406個のアミノ酸からなるプレプロレニンとして合成され、N末端のプレペプチド23残基を切り離してプロレニンとなり、さらに43残基のプロペプチドを切り離して最終的に340残基のレニンとなる。分子量はヒトでは約4万で、糖タンパク質である。アンジオテンシノーゲンのアミノ末端から10および11番目のロイシンとバリンLeu-Val(ブタではLeu-Leu)の間のペプチド結合を切断してアンジオテンシンⅠとする。これはさらに、アンジオテンシン変換酵素により、カルボキシ末端からヒスチジル‐ロイシンHis-Leuを切り離されてアミノ酸8個のアンジオテンシンⅡ(Asp-Arg-Val-Tyr-Ile-His-Pro-Phe)となり、平滑筋収縮作用を現し、強い血管収縮による血圧上昇をもたらす。レニンは活性部位にカルボキシ基(カルボキシル基)をもち、アスパラギン酸(酸性)プロテアーゼに分類されているが、至適pHは中性ないし弱酸性(pH5.5~6.0)である。放線菌がつくるペプスタチンに強く阻害される。
[野村晃司]
『国府達郎・山本研三郎編『レニンと高血圧』(1986・メディカルトリビューン)』▽『日本比較内分泌学会編『ホルモンハンドブック』(1988・南江堂)』▽『三浦謹一郎編『プロテインエンジニアリング』(1990・東京化学同人)』▽『村上和雄・堀比斗志著『遺伝子工学から蛋白質工学へ』(1990・東京大学出版会)』▽『平田結喜緒編『血管分子生物学』(1995・メディカルレビュー社)』▽『荻原俊男他編『実地診療におけるレニン・アンジオテンシン系抑制薬の手引』(1995・医薬ジャーナル社)』▽『日和田邦男他編著『レニン・アンジオテンシン系と高血圧――レニン発見100周年を記念して』(1998・先端医学社)』▽『稲上正他著『わが国における循環調節ペプチド・因子研究のサクセスストーリー』(1999・日本臨牀社)』▽『日和田邦男他編『ACE阻害薬のすべて』(1999・先端医学社)』▽『伊藤貞嘉・堀正二編『アンジオテンシン変換酵素阻害薬と臓器保護』(2001・医薬ジャーナル社)』▽『日和田邦男編『高血圧研究の歴史』(2002・先端医学社)』▽『伊藤貞嘉著『腎と高血圧――レニン・アンジオテンシン系抑制薬の意義』(2003・メディカルレビュー社)』
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精選版 日本国語大辞典
レニン
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四訂版 病院で受ける検査がわかる本
レニン
基準値
0.5~3.0ng/mℓ/時(早朝安静空腹臥位)
高血圧症や浮腫性疾患などをチェック
図に示すように、レニンは腎臓から分泌されるホルモンで、血圧を上昇させる役割があります。
また、肝臓から分泌されるアンギオテンシノゲンという糖蛋白をアンギオテンシンに分解して血圧を上昇させ、さらには、このアンギオテンシンが副腎からのアルドステロンというホルモンの分泌を促進して、血圧を上昇させるように働きます。
すなわちレニンは、レニン自体のほかにアンギオテンシン-アルドステロンに作用することで血圧を上昇させるのです。
したがって高血圧症や
検査値からの対策
異常値がみられたら、薬物を服用している場合は、投薬を中止して2週間以上たってから再検査をします。入院患者では、同じ日に時間をかえて、3回以上採血して日内変動を調べます。
腎動脈の
■レニン・アンギオテンシン-アルドステロン系の概要

疑われるおもな病気などは
◆高値:アルドステロンが低値→アジソン病、21-水酸化酵素欠損症など
アルドステロンが高値→腎血管性高血圧、レニン産生腫瘍、悪性高血圧、褐色細胞腫、甲状腺機能亢進症、うっ血性心不全、肝硬変など
◆低値:アルドステロンが低値→循環血漿量の増大、甲状腺機能低下症など
アルドステロンが高値→原発性アルドステロン症、原発性副腎過形成など
医師が使う一般用語
「レニン」
出典:法研「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」
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●レニンの関連情報