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ロゴス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ロゴス
logos
理性,言語理法(法則),比例,定義などさまざまに訳されるギリシア語で,古代哲学,神学における重要な概念。ヘラクレイトスはロゴスを万物の生成を支配する永遠の理法とし,ストア派は世界を合目的的に支配する原理としてと同一視した。なおストア派は個物を形成する能動的理性を種子的ロゴス(ロゴス・スペルマチコス),分かたれて個々の人間に内在する思想 ratioとしてのロゴスをロゴス・エンディアテトス,ことばとして表出された oratioとしてのロゴスをロゴス・プロフォリコスと呼んだ。ユダヤ神学とギリシア哲学の融合を試みたアレクサンドリアフィロンは,ロゴスを神と同一視せず,神と世界とを仲介し世界形成に関与する神的存在とした。これは『ヨハネによる福音書』における神のひとり子イエス・キリストとして受肉したロゴスと近似しており,直接の依存関係はないがキリスト教神学に与えた影響は大きい。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ロゴス(〈ギリシャ〉logos)
ギリシャ語で、言葉・理性の意。
古代ギリシャ哲学スコラ学で、世界万物を支配する理法・宇宙理性
言葉を通じて表される理性的活動。言語・思想・教説など。
キリスト教で、神の言葉の人格化としての神の子イエス=キリスト

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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ロゴス(Rogoz)
ルーマニア北部、マラムレシュ地方の。17世紀に建造された聖大天使聖堂があり、1999年に「マラムレシュ地方の木造教会群」の一つとして世界遺産(文化遺産)に登録された。

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世界大百科事典 第2版

ロゴス【logos】
言葉,議論,言表,計算,比例,尺度,理法,理由,根拠など,複雑多様な味をもったギリシア語。この語の動詞に当たる語はlegeinで〈話す〉〈語る〉を意味し,これに対応するラテン語のlegere,ドイツ語のlesenはともに〈読む〉を意味するが,この三つの動詞に共通の基本的意味は〈集める〉である。もし集めることが乱雑な集積を意味せず,秩序ある取りまとめ,すなわち統一を意味するとすれば,そういう意味にしたがってロゴスという語を使用した最初の哲学者はヘラクレイトスである。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ロゴス
ろごす
logos ギリシア語

古代ギリシア哲学の基本語の一つ。〔1〕事物の存在を限定する普遍の理法、〔2〕行為の従うべき準則、〔3〕この理法、準則を認識し、これに聞き従う分別、理性を意味する。パトスに対する。本来は古典ギリシア語で「いう」を意味する動詞legeinの名詞形であって、「いわれたこと」を意味する。そこから、「ロゴス」は多種の派生的意義を生み、古代哲学において重要な役割を果たすものとなった。古代哲学は総じて「ロゴス的」と特徴づけられよう。

「いわれたこと」は、まず、〔1〕「ことば」「文」「話」「演説」である。言論を重んずるのは古代人の特徴であり、ここから修辞学rhētorikēが生まれた。〔2〕ついで、それは事物の「説明」「理由」「根拠」であり、したがって、事物の「定義」「論証」でもある。ギリシア人はこの意味でのロゴスの追究によって、論証科学episteme(ギリシア語)、scientia(ラテン語)と哲学philosophia(ギリシア語)を生んだ。〔3〕さらに、それは定義によって把握される事物の「本質存在」(その「何であるか」)であり、したがって、それは事物の「成り立ち(physis〈ギリシア語〉自然、本性)」を規定し、それぞれの事物をそれぞれに固有な一定のものとしている「形(eidos〈ギリシア語〉forma〈ラテン語〉本質構造)」である。だが、事物が一定のものとして限定されるのは、それが他の事物から区別されることによって、他の事物との関係のうちに置かれることによってであるから、ロゴスはこの関係を律するものとして、ある事物と他の事物との「割合」であり、したがって、すべての事物に「共有のものkoinon」である。ヘラクレイトスはここから、世界万物は一つのロゴスによって統(す)べられ、このロゴスを認識することのうちに知恵があるとした。〔4〕さらに、ロゴスは、ことばを語り、事物の存在の「何であるか」を把握する人間の「分別」「理性」を意味する。ロゴスにより把握される事物の存在は感覚には顕(あら)わではないことにより、パルメニデスは、ロゴスと感覚の区別を強調した。

 古代哲学のロゴス性はこれらの人々によって端緒を置かれた。人間はことばを語るものとして、「ロゴスをもつ動物(理性的動物)」と定義される。古代末期のプロティノスでは、根源の一者はロゴスを超えるものである(神秘主義)。キリスト教思想においては、ロゴスは世界創造における神の思想内容であり、第二の位格である「子」である。これらすべての思想は後世のヨーロッパ哲学に気息の長い、種々の影響を及ぼした。

[加藤信朗]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ロゴス
〘名〙 (logos)
① ことば。
※解釈学と修辞学(1938)〈三木清〉「解釈学も修辞学も共にロゴス(言葉)に関係するにしても」
② ギリシア哲学で、ことばを媒体として表現される理性。また、その理性の働き。
※近代文学と生活の問題(1934)〈唐木順三〉二「それはロゴスとパトスをひとつの中に包むことを運命とせざるを得ない」
③ ギリシア哲学で、万物が流転するという宇宙の真理、理法。また、万物の流転中に存在する一定の法則や原理。
※竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生と虚空「自然のうちに生きる法としての神を信ずる。〈略〉希臘人は『ロゴス』と曰った」
④ キリスト教で、神のことば。また、それが形を得て現われたイエス‐キリスト、およびその神性をいう。

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