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ワルシャワ条約機構【ワルシャワじょうやくきこう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ワルシャワ条約機構
ワルシャワじょうやくきこう
Warsaw Treaty Organization; WTO
1955年に設立されたソ連と東ヨーロッパ諸国の相互防衛機構。従来,ソ連と東ヨーロッパ諸国は2国間の軍事協定のネットワークを形成していたが,55年に西ドイツ北大西洋条約機構 NATO加入を契機として,国連憲章第 51条に基づく友好・協力・相互援助条約ワルシャワで締結した。締約国はソ連,アルバニアブルガリアハンガリー東ドイツポーランドルーマニアチェコスロバキアの8ヵ国。アルバニアは 61年から名目上の締約国になり,68年チェコ事件に抗議し条約を破棄している。最高機関は政治協議委員会 (全会一致制) で,条約の規定する統一司令部はモスクワに所在した。 69年に国防相委員会,76年に外相委員会を新設。条約の期限は 20年間で,廃棄宣言がないかぎり 10年間自動延長された。 85年,ソ連共産党書記長ゴルバチョフ出席の政治協議委員会で条約を 20年間延長する議定書が署名された。 91年7月1日,プラハで開催された同委員会において,7ヵ国の代表はワルシャワ条約失効に関する議定書に署名し,ここに NATOと対峙してきた WTOは消滅した。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ワルシャワじょうやく‐きこう〔‐デウヤク‐〕【ワルシャワ条約機構】
1955年、ソ連とポーランド・東ドイツ・チェコスロバキア・ハンガリー・ブルガリア・ルーマニア・アルバニアなど東欧社会主義諸国が、ワルシャワで締結した友好・協力・相互援助条約(ワルシャワ条約)に基づいて結成した軍事機構。北大西洋条約機構(NATO)の結成と西ドイツの再軍備に対抗するものだったが、冷戦終結、東欧の民主化、ドイツの統一とともに、1991年に解体した。WTO(Warsaw Treaty Organization)。

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世界大百科事典 第2版

ワルシャワじょうやくきこう【ワルシャワ条約機構 Organizatsiya Varshavskogo Dogovora[ロシア]】
ソ連を中心として東欧諸国の政治的・軍事的統一を保障することを目的に結成された政府間国際機構。英語ではWarsaw Treaty Organization(WTO)。1991年に解体した。
[成立の背景と機能]
 ソ連は,第2次大戦後東ヨーロッパにあいついで成立した社会主義国とのあいだに友好・協力・相互援助条約を個別に結び,冷戦の開始とともにNATOなど,アメリカを中心に結束を固めはじめた西側に対抗した。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ワルシャワ条約機構
わるしゃわじょうやくきこう
Warsaw Treaty Organization

ソ連および東欧圏7か国(アルバニア、ブルガリア、ハンガリー、東ドイツ、ポーランド、ルーマニア、チェコスロバキア)が結成した安全保障機構。正式名は東欧相互防衛援助条約機構。西欧同盟の結成(1954)や西ドイツのNATO(ナトー)(北大西洋条約機構)への加入(1955)といった事態に触発されたもので、「友好、協力および相互援助条約」が1955年5月14日調印、同年6月6日発効した(アルバニアは1968年、東ドイツは1990年に脱退)。ソ連を中心とする東欧圏の安全保障方式は、それまで、旧敵国に対する過渡的安全保障条項(国連憲章第107条)に基づくものであったが、本条約では、その法的な基礎を国連憲章第51条に規定する「集団的自衛権」に置き、共同防衛体制を形成した。締約国は、その共通の利益に関するすべての重要な国際問題につき相互に協議し、締約国のいずれかに対する「武力攻撃の危険」が生じたと認めたときは、相互に協議する(第3条)。ヨーロッパにおいて締約国に対する武力攻撃が発生する場合には、自衛権の行使として、個別的にまたは集団的に、必要と認めるあらゆる援助を与えなければならない(第4条)。本機構の最高機関は政治協議委員会(第6条)であり、その権威の下に統一司令部が設置される(第5条)。本機構の行動原則として、独立および主権の相互尊重ならびに内政不干渉が明示される(前文・第8条)、とした。この行動原則の適用は、ハンガリー動乱(1956)やチェコ動乱(1968)などの事例にみられるように、いわゆるブレジネフ・ドクトリンないし制限主権論との関連において問題となる。1980年代の後半には、ソ連および東欧諸国の共産主義政権の連鎖的な崩壊により冷戦構造は瓦解(がかい)し、本条約機構もその歴史的な役割を終え、1991年7月政治諮問委員会における解散議定書の署名によって解体した。

[森脇庸太]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ワルシャワじょうやく‐きこう ‥デウヤク‥【ワルシャワ条約機構】
ワルシャワ条約によって設けられた防衛機構。政治諮問委員会と統一軍司令部の二つの主要機関があり、最高決定機関は各国閣僚級の代表で構成する政治諮問委員会。事務局はワルシャワ、統一軍司令部はモスクワにあった。北大西洋条約機構(NATO)の結成、西ドイツの再軍備に対抗するものであったが、東西冷戦の終結、東欧の民主化、ドイツ統一などに伴い、一九九一年解体。WTO。

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社世界史事典 三訂版

ワルシャワ条約機構
ワルシャワじょうやくきこう
1955年5月,ソ連を中心に東欧7か国が結んだ友好協力相互援助条約機構
1949年に調印された北大西洋条約機構(NATO)に対抗するもので,特に西ヨーロッパ側の軍事力を集結する西ヨーロッパ連合の成立,西ドイツの再軍備の動きに対して,東欧8か国がワルシャワで調印した。ソ連を中心に構成された統一軍を設置し,加盟国間の軍事援助,経済・文化関係の強化,平和共存などが規定されている。加盟国はソ連・ポーランド・チェコスロヴァキア・東ドイツ・ハンガリー・ルーマニア・ブルガリア・アルバニア(1969年脱退)。1989年の東欧諸国の民主革命後,91年7月1日のプラハでの議定書調印で解体。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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