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万年筆【まんねんひつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

万年筆
まんねんひつ
fountain pen
ペンの内部にインキを貯蔵し,毛細管現象を利用して,絶えずほどよくインキが潤い出るように作られたペン。アメリカ人 L.ウォーターマンが 1884年に特許を得た。万年の改良新型はペン先よりも,インキの補給や流出方法,また取出してすぐ書けることに注意が払われている。ペン先は金ペンと耐酸性のペンに,またインキの補充は,直接ペン軸に吸入する方式と,インキを詰めたカートリッジを取替える方式とに分れている。ペンの先には硬くて摩耗しにくいイリジウムをつける。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

まんねん‐ひつ【万年筆】
fountain pen》ペン軸の中にインキを入れ、使用時にインキがペン先に伝わり出るようにした携帯用のペン。
[補説]1884年、米国人ウォーターマンが実用化に成功。万年筆の訳語を与えたのは内田魯庵(うちだろあん)というのが通説

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

まんねんひつ【万年筆】
インキを一定量貯え,ペン先へなめらかに供給することで長時間の使用を可能にした筆記具。インキを保持する部分をもったペン先や,インキの入る軸が古くから開発され,17世紀にはいくつかの方式のものが売り出されている。万年筆という英語fountain pen(のような筆)も18世紀には用いられたが,1809年にイギリスのブラーマJoseph Bramahは軸のを握るとインキの出る〈複合ファウンテンペン〉を発表し,新案競争に拍車がかかった。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

万年筆
まんねんひつ
fountain pen

筆記具の一種。軸内に蓄えたインキを毛細管現象によって引き出し、ペン先を通して書写する仕組みになっている。

[野沢松男]

歴史

構造的には、1809年イギリスのフレデリック・B・フォルシュが、軸後部のバルブを開いて軸内に貯蔵したインキをペン部に送るバルブ式のものを発明したのが最初である。同年、同じイギリスのジョセフ・ブラマーが、軸を指で押してインキを出すものを考案し、これをファウンテンペンfountain penと名づけた。現在のような毛細管作用を用いてインキを導き出す原理は、1884年アメリカの保険外交員L・E・ウォーターマンの考案によるもので、この原理がその後も受け継がれている。

 日本では1895年(明治28)に東京の丸善(株)が、少量だがウォーターマンのものを店頭で発売したのが最初で、本格的な輸入は1902年(明治35)以降のことである。やがて大阪の福井商店なども、ウォーターマンをはじめペリカン、ドラゴンなどの銘柄を扱うようになり、明治末期から大正時代にかけては舶来万年筆の全盛時代となった。またそのころから国産万年筆が数社でつくられるようになり、最初は外国から輸入したペン先を国内で組み立てて販売していたのが、大正時代になって純国産のものができるようになった。「万年筆」という名のおこりには諸説があってさだかではないが、明治末期に福井商店で輸入していた、軸に金めっきのペン先を取り付けた筆記具を「NY万年ペン」とよんでいたことから、同種の筆記具にこの名がつけられたとする説や、当時の丸善の輸入担当者の名前をとって、万吉筆がのちに万年筆となったとする説などがある。しかし現在では、末長く使える筆という意味で内田魯庵(ろあん)がつけたというのが通説となっている。

[野沢松男]

種類

種類は多種多様であるが、形態別に分けると次の三つになる。〔1〕スタンダードタイプ 軸部が長く、鞘(さや)部の短い基本的なタイプ。〔2〕ショートタイプ ミニタイプともいい、軸部が短くて鞘部が長い。携帯時には短寸で、筆記時には長寸になるという便利性がある。〔3〕キャップレス キャップがなく、ノックや回転によってペン先を出没させるシステムのもの。このほか機構(インキ補給方法)では次のようなものがある。〔1〕カートリッジ式 スペア式ともいい、あらかじめカートリッジ内に入れておいたインキを交換するだけでインキ補給のできるもの。〔2〕中押し式 吸入式で、インキチューブの外側に合金属のカバーをつけ、その中央部や尾部を操作することによりインキ補給をするタイプ。〔3〕その他 現在は品種が少ないが、ポンプ式、てこ式、中芯(しん)式、繰り出し式など。

[野沢松男]

ペン先

インキ中の酸に侵されないため14金ペンが一般的だが、最近では優れた耐酸合金も現れ、ステンレス材のものや、それに金めっきしたものも多く出回っている。なおペン先の先端には耐摩耗合金のイリジウムが装着されている。インキの流出がスムーズで弾力性があり、書き味の滑らかなものが良品である。

[野沢松男]

『梅田晴夫著『万年筆』(1979・青土社)』『梅田晴夫著、大森忠写真『万年筆』(平凡社カラー新書)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

まんねん‐ひつ【万年筆】
〘名〙 (「まんねんぴつ」とも) ペン軸に内蔵したインクが使用するにしたがってペン先に伝わってくるしくみの筆記具。万年ふで。
※恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉一一「相宿の夫婦者が、精々(せっせ)と万年筆(マンネンピツ)を拵へてゐる」
[語誌](1)近代的な万年筆は、Stylographic pen (ペン先が鉄筆状のもの)または fountain pen (ペン先がわれているもの)の訳語とされている。
(2)「万年筆」の読みとしては、明治末期まではマンネンフデがひろく行なわれていたが、時期が下るにつれ、しだいにマンネンヒツが優勢となった。

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まんねん‐ふで【万年筆】
〘名〙
① 矢立(やたて)③の異称。
※浮世草子・好色二代男(1684)六「打曇の短冊巻のべて、万年筆(マンネンフデ)を染もあへず、捨し身のと、五文字書付る折し」
※手紙雑誌‐二・一号(1905)読売紙上の『手紙八面観』を読みて〈矢野二郎〉「至極便利な米国製の万年筆(マンネンフデ)原名でカアスペンと云ふのを用ゐて居る」
[語誌]→「まんねんひつ(万年筆)」の語誌

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