●三段論法【さんだんろんほう】
デジタル大辞泉
さんだん‐ろんぽう〔‐ロンパフ〕【三段論法】
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世界大百科事典 第2版
さんだんろんぽう【三段論法 syllogism】
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
三段論法
さんだんろんぽう
syllogismus
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日本大百科全書(ニッポニカ)
三段論法
さんだんろんぽう
二つの前提から一つの結論を導く論理的推論のこと。間接推理を含む。前提の連言から結論への含意であるといってもよい。ただし、前提も結論も、二つの項が結合されてできた命題である。たとえば、「すべての動物は生物である」「すべての人間は動物である」という二つの前提から、「すべての人間は生物である」という結論を得る推論は典型的な三段論法である。この例から明らかなように、ここでいう項は、人間、動物、生物といった概念、すなわち普遍的な何かを表していると考えられる。
さて、アリストテレスにまでさかのぼることのできる、いわゆるアリストテレス式三段論法においては、項と項の結合には四つの種類がある。すなわち、全称肯定判断、全称否定判断、特称肯定判断、特称否定判断の四つである。これらは、西洋中世の伝統に従って、A判断、E判断、I判断、O判断とよばれる。そして、それぞれ、「すべてのAはBである」、「すべてのAはBでない」、「あるAはBである」、「あるAはBでない」という形で表される。これから明らかなように、三段論法は、基本的には、自然言語の論理である。
さて、三段論法は、中概念の位置によって、
という四つの格に分類される。ただし、P、M、Sは、それぞれ、大概念、中概念、小概念といわれる。
三段論法を構成する三つの命題は、先にあげた4種類の判断のいずれでもよいから、つごう256通りの三段論法が可能である。しかし、アリストテレス式三段論法では、24通りが妥当であるにすぎない。アリストテレス以来、イスラム文化圏、西洋中世を通じて、三段論法に関しては多くの研究が積み重ねられてきたが、その後、19世紀末に出現した、数学の基礎づけを目的とする近代論理学の陰に隠れて、三段論法はかつての魅力を失ってしまった。しかし、最近では、近代論理学と結び付き、三段論法の研究はふたたび活発になり始めている。
インドにおいても、アリストテレス式三段論法とは異なった形の三段論法が、現在まで2000年にわたって研究されてきた。
[石本 新]
『Jan LukasiewiczAristotle's Syllogistic from the Standpoint of Modern Formal Logic, 2nd ed. (1957, Oxford University Press, London)』
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精選版 日本国語大辞典
さんだん‐ろんぽう ‥ロンパフ【三段論法】
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四字熟語を知る辞典
三段論法
[使用例] 一層奇抜な其質問は立派に三段論法の形式を具えていた[夏目漱石*明暗|1916]
[使用例] 機智とは三段論法を欠いた思想であり[芥川龍之介*侏儒の言葉|1923~27]
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