●世界無形遺産【せかいむけいいさん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
世界無形遺産
せかいむけいいさん
国際連合教育科学文化機関 UNESCOの「人類の無形遺産の代表的な一覧表」(無形文化遺産代表リスト)に登録された無形の文化財。遺産は,無形文化遺産の保護に関する条約(無形文化遺産保護条約)に基づいて選定される。条約は 2003年に世界各地の民俗芸能,口承伝統,少数言語などの無形文化の保護を目的として UNESCO総会で採択され,2006年に発効。保護基金創設のほか,代表的な遺産のリスト作成などを定めている。任期 4年 24ヵ国で構成される委員会が,条約加盟国から推薦を受けた遺産について登録を決定する。特に消滅の危機にあるものについては,「緊急の保護の必要がある無形遺産の一覧表」に登録する。条約に先立ち,UNESCOは 2001年から隔年で 3回にわたり「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」を発表。日本初の遺産となる能楽(→狂言,能),人形浄瑠璃文楽,歌舞伎を含む 90件が傑作と宣言され,2008年代表リストに登録された。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「世界無形遺産」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●世界無形遺産の関連情報
関連キーワード
| 新世界情報コミュニケーション秩序| 国際演劇協会| 識字| 世界遺産| 世界の記憶| 国連識字の10年| UNLD| 国際連合| 国連教育科学文化機関| 頭字語|