●両生類【りょうせいるい】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
両生類
りょうせいるい
Amphibia
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デジタル大辞泉
りょうせい‐るい〔リヤウセイ‐〕【両生類】
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世界大百科事典 第2版
りょうせいるい【両生類 Amphibia】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
両生類
りょうせいるい
amphibian
脊椎(せきつい)動物門両生綱に属する動物。カエル、サンショウウオ(イモリを含む)、アシナシイモリ類が含まれる。
[倉本 満]
系統・形態
脊椎動物で最初に陸上生活を始め、爬虫(はちゅう)類さらに鳥類、哺乳(ほにゅう)類へと発展する基礎となった動物群として、進化史で重要な位置を占める。両生類は硬骨魚類の総鰭(そうき)類に由来し、最古の両生類イクチオステガIchthyostegaは古生代デボン紀の地層に発見されている。総鰭類は筋肉質のじょうぶな対鰭をもち、これが両生類の四肢となった。また、うきぶくろが肺となり、えらにかわって陸上で空気呼吸を行うようになった。石炭紀には多様なグループを生じ、なかには全長3メートルを超す大形種もいたが、中生代になると爬虫類が発展して両生類は衰退した。現生の両生類は3目約3400種を含み、脊椎動物で最小の綱である。
現生の両生類は比較的小形で、体表は分泌腺(せん)に富む皮膚に覆われ、鱗(うろこ)や毛はない。頭は平たく、魚類より少ない骨で構成される。椎骨とは2個の後頭突起で接合する。脳に新皮質はなく、大脳は小さい。脳神経は10対で爬虫類の12対より少ない。耳骨は1個。二次口蓋(こうがい)はない。胴部に四肢があるが、有尾類の一部では退化し、無足類では欠如している。横隔膜はない。心臓は2心房1心室で、体循環と肺循環の分離は不完全。赤血球は楕円(だえん)形で有核である。肺の構造は簡単で、肺を欠く種もある。変温性。
[倉本 満]
分布・生態
南極大陸と北極圏の大部分を除く全世界に分布する。移入種を除き、洋島にはいない。体表が水を透過しやすいため、主として湿った場所で生活し、地上性、地中性、樹上性、水中性など、さまざまな生活様式がある。海水にすむ種はいない。原則として小形動物を食べる。卵は小形でゼリー層に包まれ、卵殻はない。胚膜(はいまく)も形成されない。一般に水中に産卵し、孵化(ふか)した胚はえらを備えた幼生となって水中生活を送り、変態して成体となる。幼生の形態は多くの点で成体と異なる。この典型的な生活史のほか、湿った地上や樹上に産卵するものがあり、体内受精をする種では胚が母体内で発育して幼生または変態を終了した幼体となって産まれるものもある。
[倉本 満]
『フレーザー著、山極隆訳『両生類の生活』(1976・共立出版)』▽『千石正一編『原色両生・爬虫類』(1979・家の光協会)』▽『中村健児・上野俊一著『原色日本両生爬虫類図鑑』(1963・保育社)』
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