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中入【なかいり】

世界大百科事典 第2版

なかいり【中入】

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

中入
なかいり
(1)能や狂言で登場人物がいったん舞台から退場すること。能では、中入するのはシテがほとんどで、橋掛(はしがか)りを通り鏡ノ間に入るか舞台上の作り物の中に入るかし、中入の前を前(まえ)シテ、後を後(のち)シテという。この場合、同一人物が扮装(ふんそう)をかえ本体を現して再登場する場合と、後シテはまったく別の人物になる場合とがある。この中入の間をつなぐ演出はさまざまだが、その能にかかわることを物語る語間(かたりあい)になることが多い。狂言では、その例は少ないが、シテもアドも中入し、扮装をかえるための場合と、時間の経過を示すだけの場合とがある。
(2)能、歌舞伎(かぶき)、文楽(ぶんらく)、寄席(よせ)、相撲(すもう)などの興行物あるいは説教の法座などの途中でしばらく休憩することをいったが、いまもこの語が使われているのは寄席と相撲である。寄席では、中入までは概して若手が出演するが、中入の前にも客が入るように、前半の最後には「中入前(まえ)」「中(なか)トリ」と称されるトリに準ずる芸人を出演させる。相撲では十両の取組が終わったあと中入になり、この間に幕内力士や横綱の土俵入りおよび「わり触(ぶ)れ」(翌日の取組披露)が行われ、中入後に幕内の取組に進む。[小林 責]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

なか‐いり【中入】
〘名〙
① 中へ入れること。内へ向けていれること。
※満佐須計装束抄(1184)二「わざときぬのうしろのすそを、なかいりにぬふこともあり」
② 敵味方が対陣中、一部の兵を分けて不意に敵を攻めること。
※信長記(1622)八「敵国へ中入(ナカいり)して」
③ 能楽で一曲が前後二場に分かれる場合、前場が終わってシテなどが楽屋または作り物の中へはいること。
※八帖花伝書(1573‐92)四「一 中入に、大夫、橋掛りを戻る時、囃子も謡も過ぎて、帰り悪(にく)きものなり」
④ 能、芝居、相撲、寄席などの興行物の中途でしばらく休憩すること。また、その休憩。
※虎明本狂言・老武者(室町末‐近世初)「ただいまくやまふぞ、中入はいる」
⑤ 中途で休憩すること。
※俳諧・太祇句選(1772‐77)後篇・秋「中入に見まふ和尚や茸かり」
⑥ 京阪の歌舞伎で、二幕目の通称。
※役者論語(1776)耳塵集下「狂言により、中入(ナカイリ)より出る役人の事を、前にいはねばつまらぬ事有」

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なか‐いれ【中入】
〘名〙
① 中に入れること。また、そのもの。とくに衣服や帯などの表と裏の間に入れる、中入綿(なかいれわた)、帯心(おびしん)など。
※浮世草子・好色通変歌占(1688)「中入なしの大はば帯」
※寿阿彌の手紙(1916)〈森鴎外〉二〇「能の中入(ナカイレ)に楽屋に於て紋太夫を斬った時」
③ 𦨞(かわら)や棚板のように、数枚の板をはぎ合わせて構成する和船の、両側のはぎ板のあいだに入れるはぎ板をいい、ふつう両側より材質の劣る板を用いる。〔席船諸名集図解〕

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