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中性紙【ちゅうせいし】

大辞林 第三版

ちゅうせいし【中性紙】
インクのにじみ防止に炭酸カルシウムなど中性の材料を用いた洋紙。長期の保存が可能。 → 酸性紙

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

ちゅうせい‐し【中性紙】
インクのにじみ止めに、炭酸カルシウムなどの中性のサイズ剤を使った洋紙。紙の劣化を防ぎ、長期保存が可能。→酸性紙

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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世界大百科事典 第2版

ちゅうせいし【中性紙】

出典:株式会社平凡社
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

中性紙
ちゅうせいし
炭酸カルシウムなどを添加し,長期保存性を高めた旧来酸性紙の製紙工程では,インキのにじみを抑えるサイズ剤として硫酸アルミニウムロジン(→松脂)などが用いられるが,硫アルミニウムの加水分解によって紙が酸性化し,経年劣化してぼろぼろになってしまう。中性紙はこれを防ぐため,酸を中和する炭酸カルシウムなどを充填剤として添加する。今日製造される上質紙の多くは中性紙である。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

中性紙
ちゅうせいし
中性の紙。水による抽出液が中性で、従来の一般の紙(酸性紙)に比べ保存性がよい。長期保存を要する文書用紙および図書用紙などに賞用される。従来、にじみ止めなどの加工を施すサイジングには、酸性のロジン(松脂(まつやに)を精製して得られる樹脂)を用いる酸性サイズが行われていたが、中性紙は紙を抄(す)く際に中性サイズを行うことで得られる。
 従来の酸性紙が長年月の保存に耐えず、国立公文書館や図書館などに長期保存されていた図書や文書の紙の劣化が著しいとして、1980年(昭和55)ごろから大きな問題となった。対策として長期保存を必要とする筆記用紙や印刷用紙の抄造(しょうぞう)の際に、それまで特殊な分野でしか使われていなかった中性サイズに切り替える製紙工場が急速に増えた。この種の公式の統計はないが、2000年(平成12)には新たに抄造された筆記用紙および印刷用紙はほとんどすべて中性紙に切り替えられている。
 パルプの主成分はセルロース繊維で、紙を製造する際は水を加えて離解(パルプを単繊維状態にすること)し、叩解(こうかい)(パルプを水中でたたいて、各単繊維をもとの繊維体よりも細い糸状体にすること)して均一に繊維を分散させ、通常これに紙の不透明度を増加させるための填料(てんりょう)や、色を付けるための色料など各種助剤を加えて完全紙料とする。完全紙料を希釈し、金属またはプラスチックの網などの上に薄い層状の湿紙として抄き上げて絞り、加熱乾燥して紙とするが、そのままでは耐水性に乏しく墨やインキで書けばにじむので、耐水性の膠質(こうしつ)物でにじみ止めを行う。これをサイジングまたはサイズといい、用いる薬品をサイズ剤という。19世紀にそれまで行われていた膠(にかわ)サイズにかわり、ロジンサイズが発明され広く行われるようになった。
 ロジンサイズは酸性サイズともいわれ、完全紙料にロジン石けんと硫酸アルミニウムの水溶液を添加し、加水分解により生成された不溶性のロジン酸アルミニウムの微粒子をセルロース繊維の表面に付着させる方法で行うが、セルロースは酸に弱く、酸性サイズされた紙は保存試験の結果からも、常温下で50~100年たつと、今日の古い書庫にあるような劣化した状態になるとされた。そのため保存性のよい紙が求められ、中性紙が注目されるようになったのである。
 中性紙は以前からとくに酸性を嫌うものを包装したり、収納したりするための特殊な紙として、アルキルケテンダイマー等の中性サイズ剤を用いて少量製造されてきたが、その後研究が進み、アルケニル無水コハク酸などもサイズ剤として用いられるようになった。中性サイズを採用すれば、填料として資源的に不足し価格も高いチャイナクレイ(陶土)のかわりに、大量にあって安く供給できる沈降性炭酸カルシウムを使用できることも利点である。[御田昭雄]
『紙パルプ技術協会編・刊『紙パルプ便覧』(1992)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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図書館情報学用語辞典

中性紙
中性サイズ剤を用いて抄紙された紙で,酸性紙に対する語.ただし,保存用紙としての中性紙の場合には,単に中性サイズ剤を用いているだけでなく,有害なリグニンなどを含まない高純度な化学パルプ原料に,紙の内外から発生,侵入する酸を中和させる緩衝効果を持つようにアルカリ性物質を含んでいる必要がある.水素イオン濃度pH)7~8以上の紙となるので,厳密には中性紙ではなく弱アルカリ性紙となる.一般に酸性紙に比べて3倍の耐久性を持つといわれる.

出典:図書館情報学用語辞典 第4版
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精選版 日本国語大辞典

ちゅうせい‐し【中性紙】
〘名〙 紙のペーハー(pH)が、中性を示す用紙で、pH はおよそ六・〇から八・〇の領域。インクのにじみ防止に硫酸系の薬品を用いず、炭酸カルシウムなどの中性の薬品を使用。経年による劣化が起きにくい。

出典:精選版 日本国語大辞典
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