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中産階級【ちゅうさんかいきゅう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

中産階級
ちゅうさんかいきゅう
middle class
中世の支配階級であった貴族僧侶に対して,第三身分として登場した新興の都市商工業者,自由職業者をさす。従来は概して資本主義の形成,成立期には積極的な役割を果すが,資本主義の発展期においては,プロレタリア化あるいはブルジョア化という両極分解のなかで取残され,没落していく存在であるとされていた。しかし現実には 20世紀に入ってからの独占資本の形成と,官僚制の発達,資本主義の変質などによって,歴史的位相の異なる中産階級がかえって増加する傾向を示している。すなわちホワイトカラーと呼ばれる専門職,技術職をになう労働者階級の上層部の形成がそれである。彼らは一般に中間層とか新中間階級 (層) と呼ばれ,マルクス主義の側からは生産手段をもたないプロレタリアートと本質的には同列にあるとされながら,消費市場,権力への参加形態においてプロレタリアートから自己を区別しようとする存在であり,自己意識的には先進資本主義国の社会の最大多数を占める層となっている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

ちゅうさんかいきゅう【中産階級】
ミドルクラスmiddle classの訳語であり,学術的正確さに欠けるうらみはあるが,中間階級,中間層といった用語と互換的に使われることがある。古くは18世紀フランスにおいて支配階級であった貴族,僧侶に対する〈第三身分〉として,新興の都市商工業者を指すのに用いられた。これら商工自営業主層および自営農民は今日旧中産階級と呼ばれる。被雇用者であるホワイトカラー労働者を指して新中産(中間)階級と呼ぶ用語法が生まれたためである。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ちゅうさんかいきゅう【中産階級】
有産階級(資本家など)と無産階級(労働者など)との中間の社会層。中間階級にほぼ同義。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

中産階級
ちゅうさんかいきゅう
中間層middle classを構成する雑多な階層の一つで、おもに旧中間層からなり、部分的には新中間層の上層部分をも含む。歴史的には、中世の支配階級(貴族、僧侶(そうりょ))に対する第三身分として台頭した新興の都市商工業者および自営業者をさすが、資本主義の成立・発展に伴い資本と労働という二大階級への両極分解の過程で不安定な状態に置かれ、分解しきれずに停滞する中小企業主、小商人、自営農民などの、伝統的生産手段を所有し、それによって生計をたてる小市民層または自営業者層のうちの比較的に安定した部分をいう。イギリスではこの層は、資本主義体制下でこれに収奪されながらも依存・吸着し、社会的に定着してきたが、その生活が資産を基盤にしていたため相対的に安定し、イギリスの社会構造や民主政治(それも保守政治)を支えるバックボーンとして機能し、それにふさわしい生活様式や生活態度を保持してきた。しかし今日では、上からの資本や権力による圧力、下からの労働運動による圧力を受けて窮地にたたされ、かつての安定とゆとりに培われたプライドを喪失しつつあるといわれる。
 一般に中産階級という場合には、(労資または上下)両極に対立し対抗する階級関係にあって、上下いずれの両極にも分化・分解を遂げずに残存し停滞する中間部分をいい、土地所有者、金利生活者、自営農民、商工業自営業者または手工業者および自営の専門職従事者(医師、弁護士など)からなる。これらの人々は生産手段または営業手段その他の個人資産をもち、資本家のように他人の労働を大々的に搾取するのでも、労働者のように他人に雇われて搾取を受けるのでもなく、また個人資産の保有と運用によってそれ相応の収入を獲得し、極端に豊かでも極端に貧乏でもなく、いざという場合の蓄えをもった安定した生活とゆとりある生活感覚をもち、勤労と自立の気風を保持する。したがって、その精神構造は個人主義的で現状維持的であり、資本と労働に挟まれながら両者の緩衝器として作用し、上からの没落と下からの上昇の流れが合流するプールとして、体制の維持・安定に役だつが、それ自身体制を変革し歴史を動かす主体的推進力たりえず、体制に順応していく傾向が強い。なお、近時、産業の巨大化、組織の官僚制化に伴い、その管理の任にあたる経営者・管理者が登場したが、その中間レベルの人々は、高い従業上の地位に見合う高収入と生活安定のゆえに、他の新中間層から区別されて中産階級に含められ、自らもそのような意識をもつようになっている。[濱嶋 朗]
『ミルズ著、杉政孝訳『ホワイト・カラー』(1957・創元社) ▽大河内一男著『日本的中産階級』(1960・文芸春秋新社) ▽富永健一編『日本の階層構造』(1979・東京大学出版会)』

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精選版 日本国語大辞典

ちゅうさん‐かいきゅう ‥カイキフ【中産階級】
〘名〙 資本主義社会における資本家階級と労働者階級の中間に存在するさまざまな中間的社会層。自営農民・中小商人・手工業者、医師・弁護士・教師などの知識層、管理的作業に従事するホワイト‐カラーを含めていう。中間階級。中流階級。中等階級。中間層。プチブルジョア。〔現代新語辞典(1919)〕

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デジタル大辞泉

ちゅうさん‐かいきゅう〔‐カイキフ〕【中産階級】

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