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中臣氏【なかとみうじ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

中臣氏
なかとみうじ
古代国家の有力氏族。神別。アメノコヤネノミコトの子孫という。忌部 (いんべ) 氏とともに,天皇家の祭祀を司った。御食子 (みけこ) の子鎌子 (鎌足) が,その死にあたって天智天皇から藤原のを賜わったが,右大臣金,神祇伯大島らは,そのまま中臣の姓を称していた。天武朝の賜姓には朝臣 (あそん) を賜わった。文武2 (698) 年藤原の名は鎌足の子不比等の子孫に伝え,意美麻呂らは神事に仕えるために中臣の姓に復し,その子孫から神祇伯,伊勢祭主,大宮司,春日鹿島香取などの大社の祭祀を司るものが出た。これら中臣諸氏のうち,伊勢の祭祀を司った一流は,のち姓を藤波と改め,明治になって子爵を授けられた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

なかとみうじ【中臣氏】
日本古代豪族。大和朝廷では祭祀を担当し姓(かばね)は連(むらじ)。大化改新後に藤原氏を分出,八色(やくさ)の姓の制度で朝臣を賜姓。奈良後期から嫡流大中臣(おおなかとみ)氏。中世以後は岩出(いわで),藤波(ふじなみ)などと称する。中臣とは,《中臣氏系図》の〈延喜本系〉に奈良後期の本系帳を引用し〈高天原に初めて,皇神(すめかみ)の御中(みなか),皇御孫(すめみま)の御中執り持ちて,いかし桙(ほこ)傾けず,本末(もとすえ)なからふる人,これを中臣と称へり〉とか,《台記別記》の〈中臣寿詞(なかとみのよごと)〉に〈本末傾けず茂槍(いかしほこ)の中執り持ちて仕へ奉る中臣〉とか,《大織冠伝》に〈世々天地の祭を掌り,人神の間を相和す。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

中臣氏
なかとみうじ
宮廷の祭祀(さいし)を担当した古代の氏族。天児屋根命(あめのこやねのみこと)の裔(えい)と称する。連(むらじ)姓、のちに朝臣(あそみ)姓。906年(延喜6)の『新撰氏族本系帳(しんせんしぞくほんけいちょう)』によれば、欽明(きんめい)朝の常磐大連(ときわのおおむらじ)のときに初めて中臣連の姓(かばね)を賜ったとあり、大和(やまと)王権の宮廷祭祀機構の整備に伴い、6世紀代に新たに中央の祭官として誕生した氏と推測される。中臣の名義は「神と人との中を執り持つ」意であろう。『尊卑分脈(そんぴぶんみゃく)』や『大中臣氏(おおなかとみし)系図』の常磐の条に「本(もと)は卜部(うらべ)なり」と注記するので、卜占(ぼくせん)を業とした卜部(占部)氏、それも中臣氏と関係の深い常陸(ひたち)鹿嶋社(かしましゃ)(鹿島神宮)を奉斎した卜部氏とする説が有力である。大和王権の神事・祭祀は本来物部(もののべ)氏が管掌したが、物部氏の執政氏族への成長(大連(おおむらじ)就任)により、やがてその配下の卜部氏が神事・祭祀の職務を分掌し、中臣氏が成立したとみられる。『日本書紀』にみえる欽明朝から用明(ようめい)朝にかけての仏教受容をめぐる対立に、中臣氏が排仏派として物部氏と行動をともにするのも、こうした両氏の関係に基づくものであろう。推古(すいこ)・舒明(じょめい)朝のころから中臣氏は大夫(まえつきみ)として政治の中枢にも参加し、鎌足(かまたり)の出現により政界での地位はさらに飛躍的に上昇した。669年(天智天皇8)鎌足は藤原(ふじわら)の氏を賜ったが、698年(文武天皇2)藤原朝臣の姓は、子の不比等(ふひと)の子孫のみが継承することとなり、他は神事に供する家として中臣朝臣に復した。その後、奈良朝末期から平安朝初期にかけて氏人の多くは大中臣朝臣の姓を賜っている。[加藤謙吉]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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旺文社日本史事典 三訂版

中臣氏
なかとみうじ
古代の中央豪族
姓 (かばね) は連 (むらじ) 。忌部氏 (いんべうじ) とともに大和政権の神事・祭祀をつかさどった。物部 (もののべ) 氏とともに仏教受容問題で蘇我氏と対立。鎌足 (かまたり) が大化の改新で活躍し,669年危篤の時,天智天皇から藤原姓を賜った。以後鎌足の子孫は藤原氏を称したが,本系はいぜん中臣を称し,代々神祇官・伊勢神官などに任じられた。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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