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主知主義【しゅちしゅぎ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

主知主義
しゅちしゅぎ
intellectualism
一般には,すべての存在は原理的に,観念真理などの合理的要素に還元しうるとする哲学上の立場 (プラトンアリストテレスデカルトカントヘーゲルなど) 。存在と思考との区別を認めるものと,両者を同一視する立場とがある。価値の観点からは,知性の最優位を唱え,意志感情は2次的なものであり,知性に従属するものであるとする。スコラ哲学においてはと意志とが最も根本的であるとしたボナベントゥラなどに対して,存在 (真) と知性との優位を主張したトマス・アクィナスらの立場が主知主義と呼ばれている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

しゅち‐しゅぎ【主知主義】
感情や意志よりも知性・理性の働きに優位を認める立場。主知説。⇔主意主義主情主義
認識論で、真理は理性によって合理的に把握されるとする立場。
形而上学で、世界の根本原理を知的・理性的なものとする立場。
倫理学で、行為を律する道徳的原理を知性や理性のうちに求める立場。
心理学で、すべての心理的現象を知的な要素から説明しようとする立場。
文芸史で、知性を重んじる立場。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

しゅちしゅぎ【主知主義 intellectualism】
感性・情意に認識の起源を求めず,知性ないし精神の思考にこれを求める哲学上の立場。この場合〈知性intellectus〉は感性に対立し,分析・分別する悟性,統括・直覚する理性を含む。合理主義よりも若干狭い意味で用いられ,情意とくに〈意志voluntas〉を起源とする主意主義に対立する。言葉としては19世紀初頭の成立。シェリングは対話編《ブルーノ》(1802)で唯物論に主知主義,実在論に観念論を対置した。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

しゅちしゅぎ【主知主義】
intellectualism 知性・理性など、理知的なものを根本とする思想的立場。主知説。
認識論で、真理・認識の根拠を理性に置く合理的立場。
心理学で、心の根本機能を、表象・思惟など、知的作用に置く立場。
倫理学で、道徳的行為は知性に基づくとする立場。
▽⇔ 主意主義主情主義
ロマン主義や世紀末文学の官能・経験を重んずる主観的傾向に対して知性を尊重する立場。 A =ハクスリー・バレリーなど。日本では昭和初期の阿部知二など。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

主知主義
しゅちしゅぎ
intellectualism
人間の心は知・情・意からなるなどといわれるが、このうち知の面を、つまり知性とか理性とか悟性とかよばれる知の機能を、ほかの感情や意志の機能よりも上位に据える見方が一般に主知主義とよばれ、感情を上位に置く主情主義(情緒主義)や、意志を上位に置く主意主義に対するものとして用いられる。とくに中世のスコラ哲学では知性と意志の関係が問題になり、知性の優位を説いたトマス・アクィナスが代表的な主知主義者であるが、この傾向はさかのぼってはアリストテレスに代表されるギリシア哲学に、下ってはスピノザやヘーゲルの汎(はん)論理主義にみいだすことができる。
 また、認識が感官によってではなく知性によって生ずるとする合理論も、広義での主知主義に属する。倫理学では、感情を退け、冷静な知的洞察と熟慮に基づいて意志を規定すべきだとするのが主知主義的な立場で、これはなまのままの感情や意志の動きを重視する非合理主義に対立する。[宇都宮芳明]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

しゅち‐しゅぎ【主知主義】
〘名〙
① 一般に知性を重んじる立場。主知説。
(イ) 認識論で、感覚主義や経験主義に対し、真理は理性によって得られると説く合理主義の立場。プラトン、アリストテレス、デカルト、カントの立場。
(ロ) 感情、意欲、行動よりも思惟と認識をより優位に置く立場。プラトン、スピノザのたぐい。
※学生と読書(1938)〈河合栄治郎編〉読書の意義〈河合栄治郎〉六「学問の為の学問といふ立場は、〈略〉学問の価値が唯一にして最高だとすることが多い、而して此の立場が所謂主知主義(Intellectualism)と称せられるものである」
(ハ) 倫理学で、知性や理性によってすべての行動を導こうとする主張。ソクラテス、カントのたぐい。
(ニ) 心理学で、知性が精神生活の第一義的なもので、他の精神作用はこれに基づくとする説。スピノザのたぐい。
② ①の哲学的根拠に基づいて、知性的表現に重点をおく文学、またはその運動。特に、イギリスの、一九世紀後半のビクトリア王朝時代にあらわれた女流作家ジョージ=エリオットの作品に代表される。
※春興倫敦子(1935)〈福原麟太郎〉主知主義的会食「リードさんは大体主知主義といふレッテルをはられてゐるやうだけれど」

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