●二元論【にげんろん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
二元論
にげんろん
dualism
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デジタル大辞泉
にげん‐ろん【二元論】
2 哲学で、世界を相対立する二つの原理によって説明しようとする立場。精神と物質との二実体を認めたデカルトの物心二元論など。→一元論 →多元論
3 宗教で、世界を光と闇(やみ)、善と悪など、相対立する二つの原理の闘争として説明する立場。
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世界大百科事典 第2版
にげんろん【二元論 dualism】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
二元論
にげんろん
dualism
相互に還元不可能な独立した二つの実体もしくは原理を認め、そこからいっさいの事象を説明する立場。一元論および多元論に対立する。もっとも古い形態は光と闇(やみ)、天と地、善の神と悪の神などの対立を原理とする神話的、宗教的二元論にみいだされる。形而上(けいじじょう)学においては二世界説となって現れ、プラトンのイデア界と感性界、ライプニッツの可能界と現実界、カントの叡知(えいち)界と現象界などの区別がその代表例といえる。しかし、哲学史上もっとも影響力をもったのは、デカルトによる物心二元論、すなわち思惟(しい)を本性とする精神と延長を本性とする物質との実在的区別である。これによって、精神から独立した客観的自然の存在が承認され、いっさいの自然現象は延長と運動とから機械論的に説明されることになり、他方、精神(意識)は認識主体としての独自の位置を占めることとなった。すなわち、近代哲学の基本的枠組みともいうべき主観と客観との二元論が確立されたのである。しかし、物心二元論は、精神と身体との関係をいかに説明するかという難問(心身問題)に満足すべき解決を与えることができず、現在ではさまざまな形で二元論克服の方途が模索されている。
[野家啓一]
『デカルト著、落合太郎訳『方法序説』(岩波文庫)』▽『大森荘蔵著『物と心』(1976・東京大学出版会)』
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精選版 日本国語大辞典
にげん‐ろん【二元論】
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