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交易条件【こうえきじょうけん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

交易条件
こうえきじょうけん
terms of trade
輸出商品と輸入商品の交換比率で,具体的には輸出物価指数輸入物価指数で表わされる。これは一国の貿易利益つまり貿易による実質所得上昇を示す指標となる。国内の交換比率 (相対価格) と交易条件が同じであれば貿易利益は当該国にはなく,交易条件が有利化するほど (交換比率が高まるほど) ,同じ輸出量に対してより多くの輸入量を獲得でき実質所得は増加する。ただし交易条件の有利化は輸出商品の価格が上昇したことでもあり,価格競争力は低下して輸出が減少するので,その分は所得の減少となる。交易条件は生産者の供給と消費者の需要圧力の結果であり,関税などの輸入制限が行われると輸入需要が減少し,輸入財価格の下落となり交易条件は有利化するし,為替相場が上昇しても有利化する。輸出物価指数を輸入物価指数で除して商品交易条件指数を算定する。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

交易条件
国際貿易における商品の交換比率のことで、貿易利益の指標として用いられる。いくつか考案された指標のうち、最も単純なものが商品交易条件で、輸入価格指数に対する輸出価格指数の比率として算出する。ただし、単位当たりの輸出価格が低下したとしても、輸出増大によって総利益が確保される場合もある。そこで考案されたのが所得交易条件で、商品交易条件と輸出数量指数とのとして算出する。他方、もし輸出価格の低下が当該産業の生産性の上昇によるものであり、輸出品の生産費自体が低減しているとすれば、貿易利益が実質的に減少しているとはいえない。そこで考案されたのが生産要素交易条件で、商品交易条件と輸出部門の生産性指数との積として算出される。さらに、輸入品の生産性の変化をも考慮したものが複合生産要素交易条件で、生産要素交易条件を輸入品の生産性指数で除して算出する。
(室井義雄 専修大学教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

こうえき‐じょうけん〔カウエキデウケン〕【交易条件】
輸出品一単位と交換に入手できる輸入品の数量。輸出物価指数を輸入物価指数で割った数値で表す。商品交易条件。貿易条件

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

こうえきじょうけん【交易条件 terms of trade】
一国の輸出価格指数と輸入価格指数の比をとって,年々の変化をみるもの。通常,基準年次を100とした指数形式で表され,交易条件指数ともいう。輸出単価を輸入単価で割ると,輸出品1単位で輸入品何単位と交易されるかを表すことになるので,その年々の変化は貿易からの利益の増減の指標ともなる。つまり交易条件指数が上昇すれば輸出1単位で交易した輸入品の単位数が増えるので貿易利益が増加し,逆に低下すれば貿易利益が減少したというわけである。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

こうえきじょうけん【交易条件】
輸出商品一単位に対してどれだけの量の商品が輸入できるかを示す指標。輸出物価指数を輸入物価指数で除して得られる。貿易条件。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

交易条件
こうえきじょうけん
terms of trade
一国の輸入品と輸出品の交換比率(輸出品1単位と交換される輸入品の数量の比)をいう。たとえば、日本が乗用車1台を輸出してそれと交換に牛肉を1トン輸入するとすれば、そのような牛肉と乗用車の数量的な交換比率が、交易条件(より正確には商品交易条件)である。いままでと同じ1台の乗用車の輸出に対してより多くの数量(たとえば2トン)の牛肉が輸入されるように交換比率が変わる(すなわち国際市場で乗用車の価格よりも牛肉の価格のほうが相対的に安くなる)とき、日本の交易条件は有利になったという。ただし通常の貿易では、商品と商品が直接交換されるわけではなく、取引される商品の種類も多数であるから、交易条件は指数で表される。輸出と輸入が均衡する場合には、輸出品の数量に価格を乗じた輸出額は、輸入品の数量に価格を乗じた輸入額に等しくなるから、輸入品と輸出品の数量の比は、輸出品と輸入品の価格の比に等しい。そこで商品交易条件(指数)は、輸出品の価格指数を輸入品の価格指数で除した比で表される。輸出品の価格が輸入品のそれよりも相対的に高くなると、その国の交易条件は有利になり、その国の貿易の利益は大きくなる。
 商品交易条件は一国の貿易の利益の変化を示す一つの指標として重要であるが、貿易の利益は輸出産業における生産性の変化や貿易量によっても影響を受けるので、その変化を知るための指標は、商品交易条件だけではかならずしも十分ではない。たとえば日本の自動車産業で労働生産性が4倍に上昇し、乗用車の輸出価格が2分の1に下落したとしよう。牛肉の輸入価格は不変であるとすれば、乗用車2台と牛肉1トンが交換されることになり、商品交易条件は日本に不利化する。しかし日本は、従前の2分の1の労働時間で生産した乗用車と交換に同じ量の牛肉を入手できるようになったという意味では、有利になったのである。このような生産要素面で交易条件をとらえるのが、生産要素交易条件である。1単位の輸出品の生産に投入される労働(生産要素)量の減少率は、労働生産性の上昇率で表される。したがって、牛肉1トンと乗用車1台の生産に投入される生産要素量の比の変化は、商品交易条件に輸出産業の生産性上昇率指数を乗じたものによって示される。それを単一生産要素交易条件といい、この例では、日本の生産要素交易条件は有利化しているのである。交易条件にはほかに二重生産要素交易条件、総交易条件、所得交易条件などがある。
 なお、わが国では財務省により、通関統計に基づいた貿易価格指数から商品交易条件指数が作成されている。[志田 明]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

こうえき‐じょうけん カウエキデウケン【交易条件】
〘名〙 一国の財貨と他国の財貨との数量的交換比率。すなわち、輸出商品一単位と交換に得られる輸入商品の単位数をいう。商品交易条件。交易条件指数。

出典:精選版 日本国語大辞典
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