●仕向地条項【しむけちじょうこう】
日本大百科全書(ニッポニカ)
仕向地条項
しむけちじょうこう
液化天然ガス(LNG)の売買契約において、荷揚場所(仕向地)が固定され、第三者への転売を認めない条項。産出国は需要国と直接取引をすることにより、国ごとの供給量と市場価格をコントロールできる。この条項は日本、韓国など専用船でLNGを輸入する国の契約に盛り込まれており、輸入国側はLNGのトレーディング(第三者への転売)を事業として行うことができない。そのため、日本などはおもな産出国である中東諸国に仕向地条項の撤廃を求めてきた経緯がある。しかし、2010年代から新たにLNGの輸出事業に参入したアメリカは仕向地条項を付さない形での契約を進めていることから、中東諸国も契約見直しに応じる構えをみせている。
[編集部]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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