@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

佐藤春夫【さとう はるお】

美術人名辞典

佐藤春夫
詩人・小説家和歌山県生。生田長江与謝野寛師事する。抒情詩才能を示し認められたが、のち文学に転じた。文化勲章受章。に『田園の憂鬱』『晶子曼荼羅』等。昭和39年(1964)歿、72才。

出典:(株)思文閣

デジタル大辞泉

さとう‐はるお〔‐はるを〕【佐藤春夫】
[1892~1964]詩人小説家。和歌山の生まれ。生田長江与謝野寛らに師事。初め「スバル」「三田文学」などに詩歌を発表、のち小説に転じた。文化勲章受章。詩集殉情詩集」、小説「田園の憂鬱」「都会の憂鬱」「晶子曼陀羅」など。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル版 日本人名大辞典+Plus

佐藤春夫 さとう-はるお
1892-1964 大正-昭和時代の詩人,小説家。
明治25年4月9日生まれ。生田長江(ちょうこう),与謝野(よさの)鉄幹らに師事。「スバル」「三田文学」などに詩を発表,小説「田園の憂鬱(ゆううつ)」で注目される。大正10年「殉情詩集」を刊行。また評論随筆集「退屈読本」,中国詩を訳した「車塵(しゃじん)集」などがある。昭和35年文化勲章。昭和39年5月6日死去。72歳。和歌山県出身。慶応義塾中退。作品はほかに「都会の憂鬱」「晶子曼陀羅(まんだら)」など。
【格言など】あはれ/秋風よ/情(こころ)あらば伝へてよ/―男ありて/今日の夕餉(ゆうげ)に ひとり/さんまを食(くらひ)て/思ひにふける と。(「秋刀魚の歌」)

出典:講談社
(C)Kodansha 2015.
書籍版「講談社 日本人名大辞典」をベースに、項目の追加・修正を加えたデジタルコンテンツです。この内容は2015年9月に更新作業を行った時点での情報です。時間の経過に伴い内容が異なっている場合がございます。

世界大百科事典 第2版

さとうはるお【佐藤春夫】
1892‐1964(明治25‐昭和39)
詩人,小説家。和歌山県新宮の生れ。生家代々の医家。慶応大学予科中退。1910年に与謝野寛・晶子夫妻の新詩社同人となり,同年,永井荷風を慕って慶応大学に入学,以来《スバル》《三田文学》に詩や評論を発表して早熟の才を示した。この時期の詩はのちに《殉情詩集》(1921)に収められた。大正期に入ると散文への転身をはかり,17年,スランプに苦しむ自身の心象風景を描いた《病める薔薇(そうび)》を発表,これはたびたび改稿加筆されて,19年《定本・田園の憂鬱》として完成された。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

さとうはるお【佐藤春夫】
1892~1964 詩人・小説家。和歌山県生まれ。慶大中退。若くして「スバル」「三田文学」に才気あふれる詩文を発表、のち小説に転ずる。近代人の倦怠と鬱屈うつくつした自意識をその詩情の核とする。「殉情詩集」、小説「田園の憂鬱」「都会の憂鬱」など。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

佐藤春夫
さとうはるお
[生]1892.4.9. 和歌山,新宮
[没]1964.5.6. 東京
詩人,小説家,評論家。詩作を志し,1910年新宮中学校卒業とともに上京,生田長江,与謝野鉄幹,晶子夫妻に師事した。同年慶應義塾大学文学部に入学,同郷で大逆事件に連座した大石誠之助をうたった詩『愚者の死』 (1911) ,抒情詩『ためいき』 (13) などに多才ぶりを発揮。 13年退学,放浪ののち 17年にメルヘン風な幻想味をもつ短編小説『西班牙 (スペイン) 犬の家』,田園生活の心象風景を鋭い神経と青春の不安をもって綴った『病める薔薇』 (『田園の憂鬱』第1稿) で新進作家の地位を確立した。短編小説『田園の憂鬱』の完成後,処女詩集『殉情詩集』,小説『都会憂鬱』 (22) ,『女誡扇綺譚』 (25) ,評論・随筆集『退屈読本』 (26) など多彩な領域で活躍。晩年は『晶子曼陀羅』 (54) ,『小説高村光太郎』 (56) ,『小説永井荷風伝』 (60) など伝記風の長編を多く試みた。ほかに小説『神々の戯れ』 (27~28) ,『更生記』 (29) ,訳詩集『車塵集』 (29) ,『近代日本文学の展望』 (50) など。 48年芸術院会員。 60年文化勲章受章。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

佐藤春夫
さとうはるお
(1892―1964)
詩人、小説家、評論家。明治25年4月9日、和歌山県新宮(しんぐう)に生まれる。文人気質(きしつ)の濃い医者の家系で、若き日の故郷での多感な文学活動にも、紀州人としての気質が示されている。早くから文学書を耽読(たんどく)、詩歌を好み『明星』『趣味』などに短歌を投稿、同人誌『はまゆふ』にも関係した。1910年(明治43)新宮中学を卒業し上京、生田長江(いくたちょうこう)や与謝野寛(よさのひろし)(鉄幹(てっかん))らの教えを受け、生来の批評精神と古典的情緒の芽を育てた。堀口大学を知り交友を深めたのもこのころである。慶応義塾大学予科文学部に入り、森鴎外(おうがい)や永井荷風(かふう)からも影響を受けた。『スバル』『三田(みた)文学』などに短歌、詩、評論、翻訳を寄せ、文学的成長を図る。大逆事件の大石誠之助(せいのすけ)(同郷の医師)を歌う詩『愚者の死』(1911)や叙情的恋愛詩に力量を示した。慶応義塾を退学、一時油絵に興味をもち、二科展に入選したりした。14年(大正3)女優川路歌子と同棲(どうせい)、16年には一時神奈川県中里村(現在の横浜市緑区)に転居。電灯もない郊外での生活のなかで、小説の世界への転身を達成、17年には幻想的な『西班牙(スペイン)犬の家』を江口渙(きよし)らとの同人誌『星座』に発表、『病める薔薇(そうび)』を執筆。後者はのち加筆修訂されて『田園の憂鬱(ゆううつ)』としてまとめられ、鋭い感受性が現実のなかで際だつさまを描く代表作となった。
 帰京し女優と別れてから谷崎潤一郎と親交を結び、潤一郎夫人千代子と恋愛、三角関係の愛憎のなかで処女詩集『殉情(じゅんじょう)詩集』(1921)をまとめ、有名な『秋刀魚(さんま)の歌』(1921)を執筆。一方、1918年に『李太白(りたいはく)』『お絹とその兄弟』などの短編を発表、『美しい町』(1919)、『都会の憂鬱』(1922)、『佗(わび)しすぎる』(1923)などを書き、文壇に重きをなした。26年に報知新聞社客員となり、『神々の戯れ』(1927~28)、『更生記』(1929)などの作品にその幅広い感性の発露を示した。『退屈読本』(1926)に代表される随筆評論や、中国の閨秀(けいしゅう)詩人の訳詩集『車塵(しゃじん)集』(1929)も忘れられない。30年(昭和5)8月、潤一郎と連名の挨拶(あいさつ)状を出し、千代子と結婚。しだいに東洋的な文人生活に傾き、法然上人(ほうねんしょうにん)を描く『掬水譚(きくすいたん)』(1935)や詩集『魔女』(1931)などの収穫を得た。戦時中は、発言などにも伝統的な方面への傾斜がみられる。45年から疎開先の長野県佐久(さく)にしばらく住み、詩集『佐久の草笛』(1946)をまとめた。
 戦後は、評論集『近代日本文学の展望』(1950)で春夫独特の作品の読みを示し、『晶子曼陀羅(あきこまんだら)』(1954)、『小説智恵子(ちえこ)抄』(1957)などの伝記小説にその力量を示した。『日照雨(そばえ)』(1952)などにも特異な心境の発露がある。持ち前の文人気質に西欧的感性を結び合わせ、その感興の世界を気の赴くままに育て、豊かな文学世界をみせた一生は、近代日本文学に重要な位置を占めている。1948年(昭和23)に芸術院会員となり、60年には文化勲章を受章。昭和39年5月6日没。[中島国彦]
『『佐藤春夫全集』全12巻(1966~70・講談社) ▽中村光夫著『佐藤春夫論』(1962・文芸春秋新社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

さとう‐はるお【佐藤春夫】
詩人、小説家。和歌山県出身。慶応義塾大学中退。東京新詩社に入る一方、生田長江に師事。永井荷風、谷崎潤一郎の影響をうける。「病める薔薇」(のち「田園の憂鬱」)で新進作家の地位を固めた。詩集「殉情詩集」「佐久の草笛」、小説「都会の憂鬱」「晶子曼陀羅」、評論随筆集「退屈読本」など。明治二五~昭和三九年(一八九二‐一九六四

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

旺文社日本史事典 三訂版

佐藤春夫
さとうはるお
1892〜1964
大正・昭和期の小説家・詩人
和歌山県の生まれ。慶大中退。初め叙情詩,のち小説に転じた。芸術至上・唯美主義的趣味とロマン主義的情感に生きた作家。代表作に詩集『殉情詩集』,小説『田園の憂鬱』など。1960年文化勲章受章。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
金澤利明 竹内秀一 藤野雅己 牧内利之 真中幹夫
 
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

佐藤春夫」の用語解説はコトバンクが提供しています。

佐藤春夫の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation