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体操【たいそう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

体操
たいそう
gymnastics
身体の成長発達を助長し,健康と体力増進するための合理的,科学的な身体運動。器械を用いる体操,ダンベル棍棒などの手具を用いる体操,徒手体操,集団体操,表現体操などがあり,目的によって準備体操,整理体操,矯正体操保健体操などに類別できる。近代体操は 18世紀末から 19世紀初め,J.バセドウ,J.グーツムーツら汎愛派の教育理論を受け継いだ F.ヤーン,F.ナハテガル,P.リングらによって始められ,20世紀になってその飛躍的発展に伴い,生命のリズムや人間の感情を重視する R.ボーデらの体操理論も起こった。日本では江戸時代末期,訓練法として諸藩に採用され,明治維新後は 1872年の学制頒布と同時に学校教育に取り入れられて定着が進んだ。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

たい‐そう〔‐サウ〕【体操】
健康や体力の保持・増進などを目的とする規則的、合理的な身体運動。目的や対象により種々あり、幅広い内容が含まれる。「美容体操」「ラジオ体操
体操競技」の
学校教科の「体育」の旧称

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

たいそう【体操 gymnastics】
健康なからだの育成,むだのない経済的な動きの修得,スポーツや作業に適する基礎的な運動能力の養成を目的とする運動法。
【沿革】
 英語のジムナスティックスgymnasticsの語源ギリシア語のギュムナスティケgymnastikēにさかのぼる。古代ギリシア人が裸体で競技をする習慣のあったところから,〈裸体の〉を意味するギュムノスgymnosから派生したことばで,前5世紀ころから使われている。したがって,古代ギリシア人にとって体操とは〈裸体で競技をすること〉を意味したのであるが,さらに積極的に〈睡眠,栄養,マッサージなどと関連して運動効果を科学的に検討し,運動を体系づける分野〉を意味するようになった。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

たいそう【体操】
スル
均整の取れた発育・健康の増進・体力の鍛錬などのために行う一定の規則的な運動。 朝早く起きて-する ラジオ-
「体操競技」の略。
学校教科の「体育」の旧称。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

体操
たいそう
体操は、(1)身体の円満な発育、発達を助けて、健康を保持増進する、(2)筋力を増強し、柔軟性、巧緻(こうち)性を養成して運動能力を向上させる、(3)身体の欠陥を矯正して美しい体をつくる、(4)スポーツや作業後の疲労回復に役だつ、などの目的をもって行う科学的な身体運動である。したがって、体操の種類は多く、その目的や効果、使用する器具、実施する対象などによって、いろいろな名称でよばれている。準備体操、整理体操は目的による、美容体操、医療体操、矯正体操は効果による、徒手体操、手具(しゅぐ)体操、器械体操は使用する器具による、学校体操、青年体操、産業体操、職場体操は対象による、ラジオ体操、テレビ体操は利用するマス・メディアによる各名称である。また、デンマーク体操、スウェーデン体操、ドイツ体操は創始国名、ブックNiels Bukh(1880―1950)の体操、ボーデRudolf Bode(1881―1970)の体操は創始者名、ソコールSokolの体操は団体名で、その種類、名称、特徴は多種多様である。[上迫忠夫]

歴史

体操は、英語でジムナスティックスgymnastics、ドイツ語でギムナスティークGymnastikというが、いずれもギリシア語の「裸体」を意味するギムノスgymnosからきたもので、ギリシア時代には走、跳、投、ボクシング、レスリングなど、いろいろな競技が裸で行われたことに由来している。ギリシア時代のギムナスティークは、闘争に関係をもつ技術動作が主であったが、当時においても身体の調和的発達の必要性を理解して、胴体の体操、身体を柔軟にするための運動、抵抗によって筋力を増強する運動なども開発されていた。また中国では紀元前2600年ころすでに「医療体操漢法」という、庶民の要求によって生まれた健康法が行われていたといわれ、それは道教の僧侶(そうりょ)によって広められたと伝えられている。今日の体操の運動形式が生まれたのは18世紀で、ドイツ体操、スウェーデン体操、デンマーク体操がよく知られている。いずれも強健な国民をつくることを目的としていた。[上迫忠夫]

日本の体操

1872年(明治5)に公布された学制により、日本の青少年教育に体操が取り入れられた。初めは下級小学校に「体術」として設けられたが、まだ教授方式など明確ではなかった。翌1873年茨城、愛知、岐阜、敦賀(現、福井県)、京都の5府県が発行した『体操図』から、体操ということばが一般に使用されるようになった。1878年文部省布達により東京・神田一ツ橋に体操伝習所が設立され、アメリカのボストン体育師範学校長リーランドGeorge Adams Leland(1850―1924)を招いて、学校体操の選定と指導者養成を図った。このとき通訳を務めた坪井玄道(つぼいかねみち)が『新体操法』を著して近代式体操を紹介した。ついで1886年、学校令の制定により体操科教科課程が設けられ、リーランドの方式が採用された。内容は、普通体操(矯正術、徒手体操、亜鈴(あれい)体操など)と兵式体操(柔軟体操、器械体操、教練など)を中心とした。
 1902年(明治35)スウェーデン体操が紹介され、1913年(大正2)学校体操教授要目制定以後は、この体操が学校体育の主流をなした。その後、日本の体操に指導的役割を果たしたのは、デンマークのブックの基本体操、オーストリアのガウルホーフェルKarl Gaulhofer(1885―1941)の自然体操、ドイツのボーデの表現体操であり、いずれも律動と音楽による自然運動を主体とする体操であった。日本が第一次、第二次世界大戦に突入してからは、学校教育全般が軍事目的志向となり、体操は国民鍛練方法の一つとして軍事教練とともに重視され、国民体操、産業体操の名のもとに盛んに行われた。第二次世界大戦後の一時期、体操は、戦時中のスポーツ軽視の風潮からなおざりにされたが、教育課程改訂により小学校から大学まで体育が必須(ひっす)課目となり、ふたたび重視された。ことにオリンピックをはじめ、スポーツの国際交流が盛んになるにつれ、低年齢層の体力開発と国民の基礎体力向上が叫ばれ、体操教室、健康教室、体力づくり教室などが全国各地に設けられ、家庭婦人の間にも普及した。
 体操実施の留意点としては、(1)目的を明確にすること。単に身体を動かすだけでは体操とはいえない。疲労回復のためなのか、激しい作業またはスポーツの準備運動なのか、筋力増強、柔軟性養成のためなのか、単なる健康保持のためなのか、目的をはっきりさせる。(2)年齢、性別、健康度、体力などによる適性を考えること。以上の2点があり、運動の内容、強度、実施時間、実施方法はおのずから決定される。肝要なのは、個々の運動を正しく、根気強く、継続して行うことである。目的に適した体操教室に入会し、専門家の指導を受けることが望ましい。[上迫忠夫]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

たい‐そう ‥サウ【体操】
〘名〙
① 均整のとれた身体の発育、健康の増進、体力の鍛錬などを目的として行なう一定の規則正しい運動。徒手体操、器械体操などの別がある。
※明六雑誌‐一四号(1874)リボルチーノ説・続〈箕作麟祥〉「必ずしも練兵体操を以て其主務と為すを要せず」
② 学校の教科としての「体育」の旧称。
※文部省雑誌‐明治六年(1873)七月二四日「理学本科第四級〈略〉月 自九時半至十時 体操」
[語誌]明治初期に造られた訳語。原語は英語の Exercise または Gymnastics で、辞書では「英和双解字典」(一八八四)の Gymnasium の項に「体操所」、Gymnastics の項に「体操術ノ」とあるのが早い。→「たいいく(体育)」の語誌

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