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光電子増倍管【こうでんしぞうばいかん】

デジタル大辞泉

こうでんし‐ぞうばいかん〔クワウデンシゾウバイクワン〕【光電子増倍管】
光の照射によって陰極から生じた光電子を加速し、中間電極に衝突させて二次電子を発生させ、衝突を繰り返すことによって電子を増倍する光電管フォトマルチプライヤーフォトマルPMT

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

こうでんしぞうばいかん【光電子増倍管 photomultiplier】
光電面,二次電子増倍機構,陽極からなる真空管。光が光電面に入射して放出した光電子を増倍して陽極に集し,出力電流として外部に取り出すもので,多の二次電子放出面を用いるのが一般的であり,105~107の増倍度が得られる。増倍にマイクロチャンネル板(MCP)を用いた立上り時間のとくに速いものもある。分光感度は光電面の種類で定まり,可視域から赤外,紫外,真空紫外用もある。各種の物理測光,分光光度計,フライングスポットカメラ,シンチレーションカウンターなどに用いられる。

出典:株式会社平凡社
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

光電子増倍管
こうでんしぞうばいかん
photomultiplier
主として可視光を検出する一種の真空管で,1個の光電面および陽極と 10個内外の二次電子増倍電極 (ダイノード) が一つの管内に組込んである。検出すべき光を光電面に当てて外部光電効果によって光電子に変え,二次電子増倍電極で電子数の増倍を行い,陽極から検出光の強度に比例した電流を取出す。1個の管で 106~108 倍の増幅度があり,10-9 秒程度の応答時間をもつので,微弱光や減衰時間の速い光の検出に適している。構造的には光が管軸に垂直に入射するサイドウインド型と管軸に平行に入射するヘッドオン型に大別される。分光器やシンチレーション計数器などに使われている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

光電子増倍管
こうでんしぞうばいかん

微弱な光領域でもっとも感度の高い光検出器。光電子逓倍(ていばい)管、ホトマルチプライヤーphotomultiplier(略してホトマルまたはPMT)ともいわれる電子管で、二次電子増倍管の代表的なものである。アメリカのツウォリキンらにより、テレビジョン撮像管の感度をあげるため、1926年ごろから開発された。

 原理は、光電面(光陰極と光電子放出をあわせてもつもの)から放出された電子を加速して二次電子放出面(ダイノード)に衝突させて、入射電子の数倍~十数倍の二次電子を放出させ、さらに次々とダイノードに衝突を繰り返して電子を増倍する。ダイノードは普通7~14段で、100万倍程度の増倍率を得ている。一般にセシウム・アンチモン合金が用いられるが、酸化マグネシウムとか酸化セシウムなどを用いることもある。

 光電子増倍管は、光電管出力を真空管で多段増幅する場合に比べ、信号対雑音比はよく、高い出力が得られるので、弱い光の検出、強度測定に適しており、写真乾板の黒化度、天文の測光、光の放射、吸収、反射における分光測定、石油探索、宇宙空間での放射線計測などに利用される。ダイノードを円筒内に次々と配したサイドオンタイプと、波状に並行して配したヘッドオンタイプがあり、約50センチメートル径のものまでがつくられている。

 マイクロチャネルプレートといわれるものも一種の光電子増倍管で、1万倍程度の画像の増幅が得られる。これは、細く短い鉛ガラス管の内壁を水素ガス中で還元して二次電子放出面をつくり板状に並べたもので、管の両端に1キロボルト程度を加えて入射光電子を増倍し、蛍光スクリーンに照射するものである。これは近赤外、紫外線やX線、電子線、イオン線などでも増倍する。

[岩田倫典]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

こうでんし‐ぞうばいかん クヮウデンシゾウバイクヮン【光電子増倍管】
〘名〙 二次電子増倍管と光電管を組み合わせた形式の電子管。数百万倍の電流増幅を得るもの。微弱な光の測定に広く用いられる。フォトマルチプライヤー。

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

光電子増倍管
コウデンシゾウバイカン
photomultiplier

光を光電面で受けて光電子を放出させ,これを静電的に集束して第二の電極に向けて衝突させ,さらに多くの二次電子を放出させる.このようなことを何段か繰り返して光電子の増大をはかるもので,光電管二次電子増倍管を組み合わせた構造になっている.市販の増倍管は10段程度の電極をもっており,106 倍程度の利得を得ている.応用例として光電子増倍管をシンチレーターと組み合わせて放射線を検出し,入射エネルギーに比例したパルスを取り出すようにしたシンチレーション計数管がある.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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