●全反射【ぜんはんしゃ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
全反射
ぜんはんしゃ
total reflection
光が光学的に密な媒質(屈折率の大きな物質)から疎な媒質(屈折率の小さな物質)へ入射するとき,入射角がある特定の角(→臨界角)以上のときは,その境界面で全部の光が反射してしまい,屈折光線は存在しなくなる。これを全反射という。光ファイバを使った光ファイバ通信では,ファイバ内で全反射を繰り返しながら伝送が行なわれる。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
ぜん‐はんしゃ【全反射】
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
ぜんはんしゃ【全反射 total reflection】
屈折率の大きい媒質から小さな媒質へ向かって光が入射するとき,屈折角は入射角より大きく,ある入射角では屈折角が90度となる。このときの入射角を臨界角というが,入射角が臨界角を超えると,光は全部反射される。この現象を全反射という。水(屈折率1.33)から空気中へ出る光の臨界角は48度30分であり,ガラス(屈折率1.52)から空気の場合は41度10分である。 金属鏡などで99%以上の安定な反射率を得るのは困難であるが,全反射はその反射率が100%で永続的である。
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
精選版 日本国語大辞典
ぜん‐はんしゃ【全反射】
〘名〙 光が屈折率の大きい物質から、小さい物質に向かって進むとき、それらの境界面で、入射角がある角度より大きいと、境界面で反射する現象。
※冬の蠅(1928)〈梶井基次郎〉一「そればかりではない。全反射がある。日陰は日表(ひなた)との対照で闇のやうになってしまふ」
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「全反射」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●全反射の関連情報