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公定歩合【こうていぶあい】

知恵蔵

公定歩合
日本銀行から民間金融機関に対して信用供与(貸し出し)を行う際に適用される基準金利。貸し出しは、手形割引(商業手形その他の手形の再割引)や手形貸し付け(国債や手形等を担保とした貸し付け)等で行われるが、一般に前者の商業手形割引率を指す。公定歩合の決定・変更は、日銀政策委員会の専決事項(日本銀行法第15条)。公定歩合の変更は金融機関の資金調達コストに直接影響し、各金融機関の貸出金利にも影響し、企業の投資や家計の消費を刺激・抑制するコスト効果や、金融政策の基本的スタンスの変更として受け止められるアナウンスメント効果があるとされてきた。しかし、1994年の金利自由化で預貯金金利との制度的な連動性がなくなり、96年には金融調節の手段には用いないとされ、政策金利としての地位は低下した。ただし2001年3月にはロンバート型貸し出し制度(あらかじめ明確に定めた条件のもと、金融機関からの借り入れ申し込みを受けて受動的に実行する貸付制度)が開始され、公定歩合にはコールレートの変動の上限を画するという新しい機能が付与されている。
(吉川満 (株)大和総研常務理事 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

こうてい‐ぶあい〔‐ブあひ〕【公定歩合】
中央銀行(日本では日本銀行)が市中金融機関に対して貸し出しを行う際に適用する基準金利。これの変更は資金調達コストの変動を生み、企業・個人の経済活動に影響を及ぼす。日銀は平成18年(2006)8月からこの名称を廃止し、「基準割引率および基準貸付利率」と呼ぶとした。
[補説]かつては日銀が操作する政策金利として重要であったが、民間銀行の金利自由化に伴い形骸化し、日本の政策金利は公定歩合から無担保コールレート翌日物の誘導目標金利(O/N Call Rate Target)に移行した。→コールレート

出典:小学館
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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株式公開用語辞典

公定歩合
日本銀行が、市中銀行(都市銀行・地方銀行・第二地銀)などに貸付けをおこなう際に適用する基準金利のこと。政策金利の一つ。公定歩合の変更は、中央銀行の金融政策の中で最もオーソドックスな方法である。公定歩合を変更すると、金融活動や経済活動に対し、「コスト効果」と「アナウンスメント効果」をもたらすといわれている。

出典:株式公開支援専門会社(株)イーコンサルタント

ワイジェイFX用語集

公定歩合
中央銀行が民間の金融機関に対して貸出を行う際に適用する基準金利の事を言います。

出典:ワイジェイFX株式会社
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ナビゲート ビジネス基本用語集

公定歩合
日本銀行(中央銀行)が民間金融機関(市中銀行)に貸し出しを行う際の金利のこと。 以前は公定歩合を変更することにより、通貨量の安定化が図られていた。例えばインフレの場合は、公定歩合を引き上げることで金融機関の金利も上がるので、資金需要は抑制される。一方デフレの場合は、公定歩合を引き下げることによって資金需要が促される。 しかし、金利の自由化やグローバル化の進展に伴ってその効果が薄れたため、現在は公定歩合ではなく、コール市場の金利が金融政策による操作の対象となっている。

出典:ナビゲート
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世界大百科事典 第2版

こうていぶあい【公定歩合 official discount rate】
中央銀行が銀行などの市中金融機関に貸出しを行う際の貸出金利のことで,金融政策全般の方向を示すシグナルとして重視される。日本では,日本銀行が都市銀行などの所有する手形を期限前に買い取ったり(再割引),債券等を担保に貸出しを行うことを通じ,市中に資金を供給する際に適用される基準レートが公定歩合である。具体的には,現在,(1)商業手形割引歩合,(2)輸出貿易手形割引歩合,(3)輸出貿易手形担保貸付利子歩合,(4)国債またはとくに指定する債券担保の貸付利子歩合,(5)その他のものを担保とする貸付利子歩合,(6)当座利子貸越歩合をさす。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

こうていぶあい【公定歩合】
一国の中央銀行(日本では日本銀行)が、市中金融機関に貸し出しを行う際に適用される基準金利。2006 年以降「基準割引率および基準貸付利率」に名称変更。 かつて公定歩合の引き上げ・引き下げは、市中の通貨量や金利を調節する手段とされたが、金利の自由化が完了し、金融市場で金利を調整する役割はなくなった政策金利

出典:三省堂
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

公定歩合
こうていぶあい
discount rate
中央銀行が金融機関に対して手形割引や貸し付けを行なう場合に適用する基準金利。金融市場の標準的金利として一般市場金利に大きな影響力をもっており,中央銀行は通貨価値の安定をはかるため公定歩合の変更を行なう。日本では日本銀行法によって,日本銀行が決定・公告を行なう。規制金利時代には市中金利の基準金利として金融政策の中心的役割を果たした。再割引の対象または貸付担保の内容に応じて,多くの種類に分かれていたが,1972年10月以降「商業手形割引歩合ならびに国債(→公債),特に指定する債券または商業手形に準ずる手形を担保とする貸付利子歩合」と「その他のものを担保とする貸付利子歩合」の二つに分けられ,前者が一般に公定歩合の代表的指標とみられた。しかし,1994年の金利の完全自由化に伴い公定歩合は政策金利としての意味合いを失い,市場レートの上限を画する役割しか担わなくなった。日本銀行は 2006年8月,「公定歩合」という名称を「基準割引率および基準貸付利率」に変更した。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

公定歩合
こうていぶあい
日本銀行が民間金融機関に貸し出す際に適用された基準金利。2006年(平成18)8月からは名称を「基準割引率および基準貸付利率」に変更した。
 公定歩合は、金融システムの動揺を食い止めるために、最後の貸手機能を発揮して日本銀行政策委員会において決定される。高度成長時代には、人為的低金利政策の下で資金不足に悩まされていた民間金融機関、とくに都市銀行がオーバーローンに陥り、日本銀行貸出に恒常的に依存していた。日本銀行貸出利率であるその変更は、民間金融機関の預金金利や貸出金利に直接影響を与える資金コスト効果が大いに発揮され、金融政策のスタンスを示す政策金利であった。金融自由化以降は、民間の日本銀行に対する信認を基に、日本銀行が景気の状況をどのように判断しているかを表すアナウンスメント効果が重視され、信用秩序の維持のための緊急措置的手段となっている。2001年3月から補完貸付(ロンバート型貸付)制度が導入され、あらかじめ定められた条件を満たす限り、金融機関が望むだけ短期資金を借り入れられる基準金利となった。
 公定歩合は2001年9月に過去最低水準の0.1%となったが、2006年7月に0.4%へ約5年ぶりに引き上げられ、同年8月からは政策金利の意味が消滅したのに伴い、名称を「基準割引率および基準貸付利率」に変更された。
 金融自由化後の市中金利はコールの需給で決められるようになり、市中金利の基準金利の役割は消滅し、コールレートの上限金利となった。2007年2月から0.75%に変更され、2008年10月に0.5%、12月からは0.3%に相次いで引き下げられた。金融危機の際に適用される日本銀行特別融資は基準貸付利率に0.5%上乗せした金利が設定される。[金子邦彦]

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精選版 日本国語大辞典

こうてい‐ぶあい ‥ブあひ【公定歩合】
〘名〙 中央銀行(日本では日本銀行)が、手形の割引、貸付に適用する基準金利。銀行の貸出し金利など、金融市場の諸金利の水準を規定する基準となる。公定利率。基準歩合。〔投機市場論(1926)〕

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