●六境【ろっきょう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
六境
ろっきょう
仏教用語。人間の感覚や認識 (→六識 ) のよりどころとなってそれを成立させる感官能力である眼,耳,鼻,舌,身,意 (→六根 ) に対応するそれらの対象の領域,すなわち色,声,香,味,触,法などをいう。法を除けば五境 (五行) という。
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デジタル大辞泉
ろっ‐きょう〔ロクキヤウ〕【六境】
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世界大百科事典 第2版
ろっきょう【六境】
仏教では,認識作用の対象(対境)を〈境(きよう)〉という。認識する感覚器官とその働きを合わせて〈根(こん)〉といい,眼(げん)(見る),耳(に)(聞く),鼻(び)(嗅ぐ),舌(ぜつ)(味わう),身(しん)(触れる)の五根にはそれぞれ対応する対象があり,それらを順次に色境(しききよう)(いろ・かたち),声境(しようきよう)(声や音),香境(こうきよう)(香りや臭気),味境(みきよう)(甘・辛などの味),触境(しよくきよう)(触覚による冷・暖,堅・軟など)の五境とする。
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精選版 日本国語大辞典
ろっ‐きょう ロクキャウ【六境】
〘名〙 仏語。六識(ろくしき)すなわち、眼・耳・鼻・舌・身・意の六根が認識する六つの対象のこと。色境(色や形)・声境(しょうきょう)(言語や音声)・香境(香り)・味境(味)・触境(そっきょう)(堅さ・しめりけ・あたたかさなど)・法境(意識の対象となる一切のもの、また、上の五境以外の思想など)をいう。六塵(ろくじん)。
※梵舜本沙石集(1283)五本「鳥窠の言に、『薪火相交、識性不レ止』と者、薪は六境に似たり。火は六根の如し」
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