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共鳴安定化エネルギー【きょうめいあんていかエネルギー】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

共鳴安定化エネルギー
きょうめいあんていかエネルギー
resonance stabilization energy
1つの化合物について物理,化学的に想定される化学構造式が複数ある場合,それらの構造を重ね合せた状態を仮定して,分子は各構造の間で共鳴しているという。ただし,この場合は各構造には電子位置の変化があるのみで,原子の位置はまったく同じか,ほとんど変らない。分子はいくつかの構造の間を共鳴することによって,共鳴しないと考えた場合よりもエネルギーが低下する。すなわち分子が安定化する。この安定化エネルギーを共鳴安定化エネルギーという。ベンゼンなどのようにπ電子の非局在化による安定化の場合は,特に非局在化エネルギーともいう。たとえば,ベンゼンの共鳴安定化エネルギーは,実測される燃焼熱 1323× 4.186 J・mol-1 から,C=C結合 (3個) ,C-C結合 (3個) ,C-H結合 (6個) のケクレ構造の結合エネルギーの和として求められるベンゼンの生成熱 1286× 4.186 J・mol-1 を引いた 37× 4.186 J・mol-1 となる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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