●共鳴
ブランド用語集
共鳴
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共鳴
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デジタル大辞泉
きょう‐めい【共鳴】
1 振動体が、その固有振動数に等しい外部振動の刺激を受けると、振幅が増大する現象。振動数の等しい二つの音叉(おんさ)の一方を鳴らせば、他方も激しく鳴りはじめるなど。電気振動のときには共振ということが多い。
2 分子の構造が、一つの化学構造式で表せず、二つ以上の式の重ね合わせとして表される状態。
3 他人の考えや行動などに心から同感すること。「主義に
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典
共鳴
出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版
きょうめい【共鳴 resonance】
出典:株式会社平凡社
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
共鳴
きょうめい
resonance
(2) 原子,分子,原子核,素粒子のような量子力学的粒子はとびとびのエネルギー準位をもっているため,2つのエネルギー準位間の差に等しいエネルギーを外部から吸収する。この場合のエネルギー準位を共鳴準位,吸収するエネルギーを共鳴エネルギーという。 (→共鳴吸収 )
(3) 有機化学では,共役二重結合を有する化合物について,1つの化合物であっても1つの構造式だけでは不十分なケースが古くから知られていた。ベンゼンを例にとると,ベンゼンの炭素-炭素結合間距離はすべて等しく,1.39Åである。しかし一般に炭素原子間の単結合距離は約 1.53Åであり,二重結合距離は 1.32Åであるから各限界構造式はベンゼンの構造を正確に表わしてないことになる。そこでベンゼンの構造は2つの構造式を同時に考慮する必要があると考えられ,ベンゼンが2つのケクレ構造間で共鳴しているという考え方が打出された。共鳴を表わす記号に←→を用いる。この場合,2つのケクレ構造式をそれぞれ限界構造式といい,両式の中間的なものが真のベンゼンの構造であると考えられている。この中間的な形態を表わすのに共鳴混成体という言葉が使われる場合がある。また共鳴は互変異性のような構造間の速い変化を表わしているのではなく,分子の真の構造を表わすための1つの便法と考えるべきもの。ケクレ構造は化学反応過程を表わすのに有用であるが,その不備を補うものとして共鳴表示法が用いられる。
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日本大百科全書(ニッポニカ)
共鳴
きょうめい
resonance
〔1〕振動体がその固有振動数に近い周期性をもった外力を受けたとき、振動を始める現象。たとえば、二つの音叉(おんさ)を多少離して置き、一方を振動させると、他方も振動を始めることがある。これは、二つの音叉の固有振動数が相当違っている場合にはおきず、固有振動数が近づくにつれておこるようになり、正確に等しい固有振動数になったときもっとも激しい。共鳴は音波、光波、電気振動や一般の機械的振動において認められる。共振ともいう。
〔2〕光と物質の間におこる共鳴 物質内のエネルギー準位の差が、入射する光の波長と一致したときに生ずる。この共鳴は吸収スペクトルとして観測され、吸収の位置、強度の測定から物質の構造や性質を知る手掛りを与える。
〔3〕分子構造における共鳴 ある物質の分子構造が一つの結合構造だけでは表現できず、いくつかの結合構造の重ね合わせとして理解される場合、その分子はこれら複数の結合構造の間を共鳴しているといい、共鳴にあずかる個々の結合構造を極限構造式とよぶ。
〔3〕の共鳴を量子力学的にみれば、実際の分子構造を表す固有関数Ψ(プサイ)は、可能なすべての極限構造式に対応する波動関数ψ1、ψ2、ψ3、……の線型結合で示される。Ψ=c1ψ1+c2ψ2+c3ψ3+……。ここでc1、c2、c3、……は、対応するψ1などの状態の出現する度合いを示す係数である。たとえばベンゼン分子は、6個の炭素が正六角形をした構造(Ψ)である。また炭素間の結合距離は等しく139ピコメートルである。炭素の原子価が4価であることから、ベンゼンの構造を書くと
の(1)・(2)が考えられる。炭素間の結合距離は単結合では154ピコメートル、二重結合では139ピコメートルであるから、(1)の構造では正六角形にならない。しかし、(1)と(2)とを重ね合わせると、炭素間の結合は単結合と二重結合との平均値となり、いちおう正六角形にはなる。しかし、実際の結合距離は139ピコメートルであり、単純な平均値ではない。イギリスのデュワーは、炭素間の二重結合はかならずしも隣接する炭素間にのみ存在しなくともよいと考え、 の(3)・(4)・(5)のような極限構造を考えた。この状態を考慮すれば、ベンゼンの固有関数Ψは次のようになる。 Ψ=c1ψ1+c2ψ2+c3ψ3+c4ψ4+c5ψ5
この関係式を用いると、ベンゼンの炭素間の結合次数は1.33となり、実測された炭素間の結合距離がよく説明できる。 の(1)・(2)の極限構造式をケクレの構造式とよぶ。
このように共役二重結合をもつ分子には化学的共鳴がおこるが、このほかにアリルラジカルや有機脂肪酸も共鳴構造が必要である。
これまでの例にみるように、共鳴のおこる構造は、互いに原子配置はまったく、あるいはほとんど変わっていない。古典的な表現では異なる構造になっている異性体間で、原子の並び方だけが異なっているような構造の間で共鳴がおこるのである。このような異性体を電子異性体という。
実際の分子のもつ位置エネルギーは最低であるから、極限構造式のもつエネルギーは高い。その差を共鳴エネルギーという。共鳴エネルギーは、共鳴した結果その分子が安定化した度合いを示すので、安定化エネルギーともいう。
共鳴は有機電子論の基本的な概念の一つで、分子の構造ばかりでなく、反応性、酸・塩基性などの性質を合理的に説明するのに役だっている。
[下沢 隆]
共鳴構造
分子の構造が共鳴のため一つの構造式では表現できない場合の分子構造をいう。すでに述べたように
の(1)~(5)はいずれもベンゼンの構造式であり、互いに共鳴しているので、これらの構造を共鳴構造式という。 の(6)の表現がベンゼンの二重結合が6個の炭素原子のどれにも局在していないことを示す構造式である。分子の中での原子配置は構造式によって示される。その際、分子がある定まった立体配座をもっており、結合が局在化した電子によって形成されていれば、一つの構造式でその分子をモデル化できる。化学結合は一般に電子雲の重なり、あるいは電子のやりとりによって生じている。その電子がある原子間に局在せず隣接する結合を通って移動ができる場合には、電子の局在した結合の表示を幾通りも用意しなければならない。このように電子が動いて非局在化している状態があるとき、分子に共鳴があるといい、それに対応する分子の構造を共鳴構造という。
[下沢 隆]
『大木道則著『化学』(1975・丸善)』▽『米沢真次郎他著『量子化学入門 上』(1970・化学同人)』
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典
きょう‐めい【共鳴】
出典:精選版 日本国語大辞典
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とも‐なり【共鳴】
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化学辞典 第2版
共鳴
キョウメイ
resonance
振動する物体の固有振動数に等しい振動数で外部から力を加えると,その物体は大きく振動する.これを共鳴という.原子や分子による電磁波の吸収や放出も同じように,電磁波の振動数νが原子や分子の量子状態のエネルギー準位の差
(ΔE = hν)
に相当するときに強い吸収や放出が起こる.これらを共鳴吸収,共鳴放出(resonance emission)という.光の吸収・放出のほか,電子スピン共鳴,核磁気共鳴などはいずれもこれに属する.また,分子の結合様式が一つの構造式では表現できず,二つ以上の構造式の重ね合わせによってのみ説明されるときに,分子はこれらの構造式の間に共鳴しているという.たとえば,ベンゼンは,6個の炭素-炭素原子間の距離は0.1397 nm で,正六角形の構造をとっている.この結合距離は,エタンの炭素-炭素原子間の単結合の距離(0.154 nm)より小さく,エテンの二重結合の距離(0.133 nm)より大きいので,ベンゼンは図に示したようなケクレ構造式のどちらかの一つでは表されず,二つのケクレ構造式(a)と(b)の間に共鳴しているものとして説明される.この場合のケクレ構造式のように,互いに共鳴している化学構造を極限構造,または共鳴構造という.量子力学的には,分子の定常状態の波動関数Ψが極限構造に対応する波動関数 Ψa,Ψb,…の一次結合,つまり
Ψ = aΨa + bΨb + …
で表されることに対応する.これを量子力学的共鳴という.このような構造間の共鳴の概念は,L. Pauling(ポーリング)によってはじめて化学結合の研究に導入された.
出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)
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