●内【ウチ】
デジタル大辞泉
うち【内】

1 (「中」とも書く)ある一定の区域・範囲の中。
㋐仕切られた内側。内部。「家の
㋑中心または手前に寄ったほう。「
㋒ある範囲に含まれるもの。「会員の
㋓外から見えないところ。うら。「
㋔心の中。心。内心。「腹の
㋕ある数量のなか。「三つの
㋖ある時間のなか。以内。あいだ。「一瞬の
2 自分が所属しているものをいう。
㋐(「家」とも書く)自分が一員として属する家。また、他人の家も含めて、一般に家庭・家族をいう。「
㋑(「家」とも書く)自分の夫、また、妻。「
㋒自分が所属するところ。「
㋓手紙の署名で、妻が夫の名に添えて「内」と書き、代筆であることを示す。
3 (「家」とも書く)建物としての家。家屋。「いい
4 (「裡」とも書く。「…のうちに」の形で)物事の行われる状況を表す。「暗黙の
5 仏教に関すること。仏教以外、特に儒教を「外(そと・ほか)」というのに対していう。
6 ひと続きの時間。特に、現世という限られた時間。
「たまきはる―の限りは平らけく安くもあらむを」〈万・八九七〉
7 内面。内輪。うちとけた面。
「外(ほか)には仁義礼智信の五常を守りつつ、―にはまた、花鳥風月、詩歌管絃を専らとし」〈謡・経政〉
8 宮中。内裏(だいり)。
「君はまづ―に参り給ひて」〈源・若紫〉
9 天皇。
「―の渡らせ給ふを、見奉らせ給ふらむ御心地」〈枕・一二八〉

[アクセント]


[用法]うち・なか――ある仕切りで区切られた空間・平面などを表す場合は、「外は寒かったが、部屋の内(中)には暖かく火が燃えていた」のように、「内」も「中」も同じように使うが、「内」のほうがやや文語的な言い方である。◇ある状態にあることを示す「雨の中を歩く」「忙しい中を無理に頼む」などは「内」に置き換えられない。また「中の指」のように順序の中間を示すときも「内」とはいわない。◇「大勢の応募者の内(中)から選ばれた人」のように「内」「中」は、また、ある範囲を示すこともある。この場合、ある時間の範囲内であることを示す「朝、まだ暗い内に出発した」や、事柄がある範囲に含まれることを示す「苦労するのも勉強の内だ」などでは、「内」を「中」で置き換えることはできない。
[下接句]足元の明るいうち・蝙蝠(こうもり)も鳥の内・舌の根の乾かぬうち・自慢高慢馬鹿(ばか)の内・腹も身の内・卑下も自慢の内・目の黒いうち・目高も魚(とと)の内・夜目(よめ)遠目(とおめ)笠(かさ)の内
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ない【内】
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ない【内】[漢字項目]
[学習漢字]2年

1 ある範囲のうちがわ。「内外・内臓・内部・内面・内容/案内・以内・屋内・管内・圏内・構内・国内・車内・体内・町内」
2 仲間うち。組織や国の中。「内訌(ないこう)・内政・内戦・内紛・内乱」
3 家庭。妻。「内室・内助/家内」
4 宮中。朝廷。「内供(ないぐ)・内帑(ないど)」
5 表立たないさま。うちうち。「内示・内情・内定・内偵・内密」
6 中に入れる。「内服・内用」

1 うちがわ。「宇内・海内・境内」
2 宮中。「内裏/参内・入内(じゅだい)」

[名のり]ただ・ちか・のぶ・はる・まさ・みつ
[難読]内耗(うちべり)・河内(かわち)・内障(そこひ)・内匠(たくみ)
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だい【内】[漢字項目]
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精選版 日本国語大辞典
うち【内】
(2)「うち」は閉鎖的な意をもつ「隠る」「籠る」「籠む」「埋もる」などの動詞と共存しやすく、逆に「明示的な中心部」の意をもつ「なか」はそれらと共存しにくい。
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うつ【内】
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ない【内】
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