●冷帯【れいたい】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
冷帯
れいたい
subpolar zone
温帯と寒帯の間にある地帯。亜寒帯ともいう。ウラジーミル・P.ケッペンの気候区分では,最暖月の平均気温が 10℃以上,最寒月の平均気温が-3℃以下の地域。東ヨーロッパから中国も含めたユーラシア大陸と北アメリカ大陸の緯度 50°~70°の範囲で,南半球にはない。日本では北日本が冷帯にあたる。冬は寒く長く厳しい。夏は短いが気温がかなり上昇し,気温の年較差が大きい。樹木は南部が落葉広葉樹林帯,北部は針葉樹林帯(タイガ)となっているが,落葉広葉樹林帯を冷温帯,針葉樹林帯を冷帯と区別することも多い。
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世界大百科事典 第2版
れいたい【冷帯 cool temperate zone】
亜寒帯とほぼ同じ意味に用いられ,温帯と寒帯に挟まれた緯度帯を指す。北半球の大陸西岸を除いては緯度40゜~60゜くらいまでの地帯である。冷帯気候は亜寒帯気候とほぼ同義語で,冬は著しく寒いが夏は気温が上昇するので針葉樹林が広く覆っている。河川や湖は冬季結氷し,積雪期間もかなり長い。東ヨーロッパからシベリア地方,華北,中国東北部,北海道,カナダなどにみられる。南半球ではこの緯度帯に大陸が発達していないので,冷帯気候は存在しない。
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精選版 日本国語大辞典
れい‐たい【冷帯】
〘名〙
① 寒帯の旧称。
※管蠡秘言(1777)「戯論二五行一〈略〉南方の極は共に冷帯、赤道は中にして熱帯、赤道の南と北とに各正帯あり」
② =あかんたい(亜寒帯)
[語誌]一七世紀に中国を訪れたイタリア人宣教師アレニの「職方外紀‐五大州総図界度解」(一六二三)に「北極規与二南極規一之内、此両帯者、因三日輪止照二半年一、故為二冷帯一」とある。「冷帯」は、「職方外紀」の伝来とともに日本でも一時期使われたが、のち「寒帯」が主流になった。
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デジタル大辞泉
れい‐たい【冷帯】
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