●出血【しゅっけつ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
出血
しゅっけつ
hemorrhage
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
しゅっ‐けつ【出血】
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
栄養・生化学辞典
出血
出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
しゅっけつ【出血 hemorrhage】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
出血
しゅっけつ
血液のすべての成分が血管の外に出ることで、医学的に重要な現象であり、症状でもある。血管壁が破綻(はたん)して出血する場合を破綻性出血とよび、これには、外傷による外傷性出血、腫瘍(しゅよう)や炎症の病変によって血管壁が周囲から侵されておこる侵食性出血、血圧の亢進(こうしん)が血管壁の破綻をおこす血圧亢進性出血が含まれる。一方、血管壁の破綻がなくても、血管の内皮の接合部から漏れるように出血する場合を漏出性出血という。これは、細静脈、ことに毛細血管と細静脈との合流部に相当する領域でもっともしばしばおこる。また、ビタミンCの欠乏や細菌毒素、アレルギーなどによって血管内皮の相互結合が障害された、いわゆる血管病の際にもおこりやすい。このほか、血液の凝固機転の種々な段階において障害がおこれば、血液の凝固が阻止されて、出血性素質とよばれる出血が生じやすく、止血しにくい状態となる。
出血は、出血する血管の種類によって、動脈性出血、静脈性出血、毛細管性出血に分けられ、実際に、動脈からの出血は鮮紅色で拍動を有し、静脈からの出血は暗赤色でわいてくるように認められ、毛細管性の出血はじわじわとしみ出すようにみえるなどで区別できる。また、出血は、その大きさによって、皮膚・粘膜などにみられる帽針頭大の大きさを示す点状出血、それより大きく斑点(はんてん)状の斑状出血、および出血した血液がひとかたまりになり腫瘤(しゅりゅう)状として認められる程度の血腫とに分類される。さらに出血の部位によって、それぞれ特別の名称がつけられている。たとえば、鼻腔(びくう)からの出血、つまり俗にいう鼻血は鼻(び)出血あるいは衄血(じくけつ)とよばれ、肺・気管支などから出血して吐き出されたものは喀血(かっけつ)であり、胃・食道などの消化管から出血して吐き出されたものは吐血(とけつ)、逆に肛門(こうもん)から排出されるものは下血(げけつ)とよび分けられている。また、月経の過剰なときは月経過多、月経とは無関係に子宮から出血する場合は子宮出血という。さらに心嚢(しんのう)腔、胸腔、腹腔などの体腔に出血して血液がたまっている状態を、それぞれ血心嚢、血胸(けっきょう)、血腹(けっぷく)とよぶ習慣がある。とくに心筋梗塞(こうそく)の破裂などによって心嚢内に200~800ccの多量の出血をきたすと、この圧迫により心機能が抑制されて急死することがあるが、これは心タンポナーデといわれる。
一般に出血した血液が体外に流出するものを外出血、組織内あるいは体腔内にとどまっている場合を内出血と総称している。出血などによって血液が失われた状態を失血とよぶが、これには、出血の状況により急性失血と慢性失血とがある。生理的状態における失血としては月経と分娩(ぶんべん)があり、その出血量は月経で約50cc、分娩で約300ccとされている。一般に健康成人では全血量の半分にあたる約2000cc以上を失うと失血死をきたすといわれている。出血が少量でも持続しておこれば貧血をきたし、大量の出血が急速におこればショック状態となる。出血に対しては適切な止血処置と輸血・輸液による血液量の補給が重要である。
[渡辺 裕]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
しゅっ‐けつ【出血】
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「出血」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●出血の関連情報