●労働力【ろうどうりょく】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
労働力
ろうどうりょく
Arbeitskraft
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デジタル大辞泉
ろうどう‐りょく〔ラウドウ‐〕【労働力】
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世界大百科事典 第2版
ろうどうりょく【労働力 labor force】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
労働力
ろうどうりょく
Arbeitskraft ドイツ語
どのような社会においても、人間は自然に働きかけて自然を合目的的に変え、人間が生きていくのに必要な使用価値を生産しなければならない。この場合、人間の身体のうちに実存していて、人間がなんらかの使用価値を生産する際に運用する肉体的・精神的な諸能力の総体を労働力または労働能力という。資本主義社会においては、この労働力が商品化しており、労働者が労働力を商品として資本家に販売し、それによって賃金を受け取る関係が資本主義社会を特徴づけている。というのは、資本主義以前の封建制社会においては、直接的生産者は主要な生産手段である土地に結び付けられ、しかも領主に対して人格的に隷属していたため、労働力商品化の条件は存在しなかったからである。したがって、労働力が商品化するためには、直接的生産者を土地などの生産手段から強制的に引き離す歴史的な過程が先行しなければならない。これが資本の本源的蓄積過程である。この本源的蓄積の結果として、二重の意味で自由な労働者が発生し、労働力商品化の条件が生み出される。ここで、二重の意味で自由な、というのは、自由な人格として自分の労働力を自由に処分しうるということであり、また生産手段から引き離されているために、労働力以外に売るべき商品をもたないということである。
労働力が商品として売買される限り、労働力商品は他の商品と同様に使用価値と価値との二要因を有する。労働力商品の使用価値は、買い手である資本家に対して新しい価値を創造するということである。労働力はその現実的消費が労働の対象化であり、単に価値を創造するのみならず、それ自身の価値よりも大きな価値を創造するという独自な使用価値をもっている。他方、労働力商品の価値は、他の商品と同様、その再生産に必要な労働時間によって決まる。労働力の再生産は現実の労働者を前提とし、そのためにはある特定額の生活手段を必要とするので、労働力を再生産するのに必要な労働時間とは、労働者が消費する生活手段を生産するのに必要な労働時間に帰着する。したがって労働力の価値は、労働者の維持に必要な生活手段の価値に等しい。そしてこれは、労働者本人の正常的生活状態の維持費、家族の扶養費、および労働者の訓練や育成に必要な育成費、という三つの構成部分からなっており、歴史的・社会的要素を含むが、特定の国の特定の時代には一定のものと考えられる。
[二瓶 敏]
『K・マルクス著『資本論』第1巻第2篇(向坂逸郎訳・岩波文庫/岡崎次郎訳・大月書店・国民文庫)』
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精選版 日本国語大辞典
ろうどう‐りょく ラウドウ‥【労働力】
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