●勧農【かんのう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
勧農
かんのう
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
かん‐のう〔クワン‐〕【勧農】
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
かんのう【勧農】
【日本】
[古代]
律令政府はこれを〈勧課農桑〉と表現した。戸令国守巡行条によると,律令制下の国守は年に一度,管内を巡行することを義務づけられており,そのさい,郡領を督励して,農業をおこし,荒田を出さず,開墾に力をそそぐことになっていた。また政府は大麦,小麦,粟,黍,大豆,小豆などの陸田耕作をも奨励し,計帳使に耕種の町段・収穫量を報告させている。また730年(天平2)には諸国に命じて桑漆帳の記載を厳格にし,国内を巡検して殖満させるようにした。
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
勧農
かんのう
古代から近世にかけて、支配階級が行った農業生産の奨励政策をいう。古代や近世では公権力が勧農を行ったが、中世にあっては荘園(しょうえん)や国衙(こくが)領(郷(ごう)、保(ほ))を単位にして、個別の領地支配として行われた。中世の荘園の場合、具体的には次のようになる。京都や奈良に住む荘園領主(本家(ほんけ)、領家(りょうけ))から使者が旧暦2月上旬に現地の荘園に下向し、そこで現地の荘官(地頭(じとう)、下司(げし)、公文(くもん)など)とともに、農業生産の進行状況を確認しつつ、気候を占い、用水路整備作業のようすやその費用の認定をし、逃死亡農民の耕地を他の農民に配分し(散田(さんでん))、種籾(たねもみ)、労働費用を個々の農民に貸与し、荘園全体の税収入の予定額を算出する。これは、領主側による春の耕耘うん過程への積極的関与であり、農民側はこのような勧農に依存して農業(稲作)を遂行していた。国衙領においては、郡司(ぐんじ)、郷司(ごうじ)、保司(ほうじ)が地頭とともに勧農を行っていた。勧農は、中世の領地支配の根本である。
[山本隆志]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
かん‐のう クヮン‥【勧農】
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「勧農」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●勧農の関連情報