●北野武【きたのたけし】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
北野武
きたのたけし
映画監督,俳優,作家,タレント。明治大学工学部在学中に浅草のストリップ劇場「フランス座」でコメディアンとなり,大学は中退。 1973年,そこで知り合った兼子きよしと漫才コンビ「ツービート」を結成。ビートたけしと名のる。おりからの漫才ブームに乗り,「赤信号,みんなで渡れば恐くない」「寝る前にちゃんとしめよう親の首」などのブラック・ユーモアで人気を得た。 76年 NHK漫才コンクール優秀賞受賞。『オールナイトニッポン』など多くのラジオ・テレビ番組で活躍し,漫才ブームが過ぎ去ってもその人気にかげりはなかった。 83年の『戦場のメリークリスマス』 (大島渚監督) から,シリアスなドラマへの出演が増し,また『たけしくん,はい』など小説,エッセーの著作も手がけた。 89年『その男,凶暴につき』から監督,俳優として映画制作にたずさわり,『HANA-BI』 (1998) では,黒沢明,稲垣浩に次いで日本人監督としては3人目となるベネチア国際映画祭サン・マルコ金獅子賞 (グランプリ) を受賞。その他監督作品に『3-4x 10月』 (90) ,『あの夏,いちばん静かな海』 (91) ,『ソナチネ』 (93) ,『みんな~やってるか!』 (95) ,『キッズ・リターン』 (96) など。
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デジタル大辞泉
きたの‐たけし【北野武】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
北野武
きたのたけし
(1947― )
映画監督。東京に生まれる。漫才師、コメディアン、タレント、俳優としてテレビ、映画での人気をきわめ、わが国の芸能界最大のスターの一人である。1989年(平成1)、『その男、狂暴につき』で映画監督としてデビューした。その後、『3-4x10月』(1990)、『あの夏、いちばん静かな海』(1991)、『ソナチネ』(1993)、『キッズ・リターン』(1996)など、一作ごとに特異な作風が注目を集め、イギリスなど、「お茶の間のビートたけし」を知らない国の人々がその芸術性を純粋に高く評価したこともあって、現代日本映画を代表する映画監督として世界に知られるようになった。「静かな凶暴さ」ともいうべき、彼の繊細でどこか視線恐怖症的な映画スタイルは、1997年の『HANA-BI』でも存分に発揮され、ベネチア国際映画祭グランプリ(金獅子賞)を獲得、映画作家としての国際的名声を不動のものとした。2003年にも、主演・監督した『座頭市』で同映画祭の銀獅子賞(監督賞)を受賞している。
[岡島尚志]
資料 監督作品一覧
その男、凶暴につき(1989)
3-4x10月(1990)
あの夏、いちばん静かな海。(1991)
ソナチネ(1993)
みんな~やってるか!(1995)
キッズ・リターン(1996)
HANA-BI(1997)
菊次郎の夏(1999)
BROTHER(2001)
Dolls ドールズ(2002)
座頭市(2003)
TAKESHIS'(2005)
監督・ばんざい!(2007)
それぞれのシネマ~「素晴らしき休日」(2007)
アキレスと亀(2008)
アウトレイジ(2010)
アウトレイジ ビヨンド(2012)
『淀川長治責任編集『北野武(フィルムメーカーズ 2)』(1998・キネマ旬報社)』
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus
北野武 きたの-たけし
出典:講談社
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