●十六夜日記【いざよいにっき】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
十六夜日記
いざよいにっき
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デジタル大辞泉
いざよいにっき〔いざよひニツキ〕【十六夜日記】
[補説]建治3年(1277)の日記ともいう。
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世界大百科事典 第2版
いざよいにっき【十六夜日記】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
十六夜日記
いざよいにっき
阿仏尼(あぶつに)の著。作者が亡夫藤原為家(ためいえ)との間にもうけた愛児為相(ためすけ)のため、播磨(はりま)国細川庄(しょう)(兵庫県三木市細川町)の相続権を異腹の長子為氏(ためうじ)と争い、1279年(弘安2)訴訟のため鎌倉に下ったときの紀行的日記。序章と下向の道の記、鎌倉月影の谷(やつ)滞在中の望郷の記、勝訴を鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)に祈り幕府の善政を願う長歌の3部からなる。1、2部は弘安(こうあん)2年から3年にかけて成ったかとみられ、第3部の長歌は5年春の作。書名は、出立に際しての心境「身をえうなきものになし果てて、ゆくりもなく、いさよふ月にさそはれ」にちなむ後人の命名ともいわれる。別名『路次記(ろじのき)』『阿仏房紀行』『いさよひの記』など。母性愛と歌道家後室の自覚とに支えられた意志的女性の日記として特色があり、道の記に収める多くの和歌は、為相らに歌枕(うたまくら)とその詠み方を教える教科書的意図をもつという見方もなされている。「ささがにの蜘蛛手(くもで)あやふき八橋(やつはし)を夕暮かけてわたりぬるかな」。また鎌倉滞在中の詠「忍び音は比企(ひき)の谷(やつ)なる時鳥(ほととぎす)雲井(くもゐ)に高くいつか名のらん」はその真情を示す。細川庄訴訟は阿仏尼の没後1289年(正応2)為相の勝訴が認められ、なお紛糾したが1313年(正和2)最終的に勝訴と決した。
[岩佐美代子]
『江口正弘編『十六夜日記 校本及び総索引』(1972・笠間書院)』▽『福田秀一著『中世和歌史の研究』(1972・角川書店)』▽『森本元子著『十六夜日記・夜の鶴 全訳注』(講談社学術文庫)』
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精選版 日本国語大辞典
いざよいにっき いざよひニッキ【十六夜日記】
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旺文社日本史事典 三訂版
十六夜日記
いざよいにっき
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