●千載和歌集【せんざいわかしゅう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
千載和歌集
せんざいわかしゅう
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デジタル大辞泉
せんざいわかしゅう〔センザイワカシフ〕【千載和歌集】
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世界大百科事典 第2版
せんざいわかしゅう【千載和歌集】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
千載和歌集
せんざいわかしゅう
第7番目の勅撰(ちょくせん)和歌集。藤原俊成(しゅんぜい)撰。平氏都落ち直前の1183年(寿永2)2月に後白河(ごしらかわ)院の下命があり、源平戦乱終息後の1187年(文治3)に形式的奏覧、翌年俊成75歳のおりに完成した。前勅撰集の『詞花(しか)集』に対しては歌壇に強い批判があり、その気運のなかから『拾遺古今』『後葉集』などの反『詞花集』的私撰集が生まれた。俊成も50歳代の高倉(たかくら)天皇期のころから私撰集(『三五代集(さんごだいしゅう)』、散逸)を撰じており、それが母胎となって勅撰集に発展したと推定されている。部立(ぶだて)は『金葉集』『詞花集』と続いた10巻仕立てから、『後拾遺集』以前の20巻に復し、釈教、神祇(じんぎ)の新設などにくふうを示している。収載歌は、一条(いちじょう)天皇時代以降の385人の歌人の1288首で、当代歌人をかなり重視し、女流、僧侶(そうりょ)歌人の比率も小さくない。なお「読人しらず」には『平家物語』でよく知られている平忠度(ただのり)のほか、経盛(つねもり)・経正(つねまさ)ら勅勘の平家歌人の歌が含まれている。『詞花集』がほとんど採歌しなかった『久安(きゅうあん)百首』(崇徳(すとく)院主催)から126首もとり、『千載集』四季部の風格形成に利用しているのは、本百首のころの叙情的歌風を『千載集』の基調に据えようとする撰者俊成の意図として理解されよう。保元(ほうげん)の乱から源平争乱期にかけての変動期は、紀貫之(きのつらゆき)以来の知巧主義的な貴族和歌の主潮に安住する余地を狭め、現実の境遇を詠嘆する述懐性の濃い叙情歌を増大させた。『千載集』の叙情性回復の指向も当然その反映だが、その方向は古典摂取の詠作手法の開拓に伴って新古今的余情妖艶(ようえん)美に連なっていく。
[松野陽一]
『久保田淳・松野陽一校注『千載和歌集』(1969・笠間書院)』▽『『谷山茂著作集 3 千載和歌集とその周辺』(1983・角川書店)』
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精選版 日本国語大辞典
せんざいわかしゅう ‥ワカシフ【千載和歌集】
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旺文社日本史事典 三訂版
千載和歌集
せんざいわかしゅう
1187年完成。20巻。歌数約1200首。後白河法皇の命で藤原俊成が撰した。『金葉和歌集』『詞花和歌集』両集の新奇の風を否定し,古今的伝統への復帰を志し,清新な感覚に支えられた感傷的情緒性が目だつ。
出典:旺文社日本史事典 三訂版
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