@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

単糖

栄養・生化学辞典

単糖
 加水分解によってそれ以上単純なにならない基本単位としての糖.グルコースはそので,天然に多く存在する.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

たんとう【単糖 monosaccharide】
アルデヒド基もしくはケトン基をもつ多価アルコールで,炭水化物の構成単位となっている化合物の総称アルデヒド基を含むものをアルドースaldose,ケトン基を含むものをケトースketoseと呼ぶ。日常生活で最もよく出会う単糖はD‐グルコースD‐glucose(ブドウ糖)でC6H12O6の分子式をもつ。この炭素原子は連鎖状に配列し,最も外側の一つがアルデヒド基となっている。それ以外の炭素原子はすべて水酸基を結合している。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

単糖
たんとう
糖類のうちそれ以上加水分解できない糖の総称で、単糖類ともいう。多くの単糖は生理的に重要であり、おもなものに、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、リボースなどがある。一般に甘味をもつ無色結晶で、水に溶けるが、エタノール(エチルアルコール)には溶けにくく、エーテルには溶けない。遊離形または少糖類、多糖類、配糖体などの構成糖として生物界に広く存在するが、遊離形での存在は少ない。天然物から抽出するか、少糖類、多糖類などを加水分解して得るが、化学的に合成することもできる。最低2個のヒドロキシ基とこれに隣接するカルボニル基=Oをもつ。その多くはCn(H2O)mという一般式で表すことができ、C(炭素)の数によってトリオース(三炭糖)、ペントース(五炭糖)、ヘキソース(六炭糖)などとよばれる。またカルボニル炭素がアルデヒド基-COHにあるかケトン基=Oにあるかによって、アルドースまたはケトースとよぶ。不整炭素原子をもち、多くの立体異性体があるので旋光性を示し、D、L二系列に分けられる。もっとも簡単なアルドースであるグリセリンアルデヒドについて、右旋性(+)のものをD型とし、これより誘導される糖をD系列とし、その対称体をL系列とする。カルボニル基は通常遊離しておらず、五角または六角の環状構造をつくっており、それぞれフラノース、ピラノースとよばれる。環形成の際にカルボニル炭素に生ずるヒドロキシ基に関してα(アルファ)、β(ベータ)の異性体が生ずる。D系列ではより大きな右旋性をもつものをα型、他をβ型とし、L系列ではより大きな左旋性をもつものをα型、他をβ型とする。結晶の状態ではα、βのいずれかの型をとるが、溶液中では両者の間に平衡が成立し、時間とともに旋光度が変化し最後に一定値に達する。この現象を変旋光という。しかし、カルボニル炭素に生ずるヒドロキシ基がグリコシド結合によって他の単糖、アルコール、フェノール性物質、リン酸などと結合している場合は、α、βのいずれかの形をとる。グリコシダーゼにはα型に作用するものとβ型に作用するものとがあり、厳密に区別される。単糖類はカルボニル基をもつので、アンモニア性銀液やフェーリング液を還元したり、フェニルヒドラジンなどと反応してオサゾンを生成する。また、アルコール基をもつため酸とエステルをつくる。溶液中の変化については、酸濃度の高い酸性溶液中では脱水がおこり、アルカリ性溶液中ではエピマー化(反転)がおこる。単糖類を還元すると糖アルコールに変わる。酸化に対してアルドースとケトースでは異なった反応を示す。アルドースは温和な酸化によってアルドン酸となり、さらにラクトンに変わるが、強い酸化ではジカルボン酸が生ずる。ケトースは弱い酸化剤に対して安定であるが、強い酸化剤では炭素鎖の切断を伴ってジカルボン酸が生ずる。[飯島道子]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学辞典 第2版

単糖
タントウ
monosaccharide

グリコースともいう.炭水化物または糖類の基本単位となっている一群の化合物をいう.その多くは一般式CnH2nOnをもち,炭素数が3,4,5,6,7,8,…であるものをそれぞれトリオーステトロースペントースヘキソースヘプトース,オクトース,…という.構造的には,アルデヒド基またはケトン基をもつ鎖式ポリヒドロキシ化合物であり,前者をアルドース,後者をケトースといい,語尾に-ose,-uloseをつけて命名する.特殊な同族体として,炭素骨格が直鎖状でないもの(枝分れ糖),ヒドロキシ基の一部がH原子やほかの基に置換されたもの(デオキシ糖アミノ糖など)がある.一般に,n ≧ 3のアルドース,n ≧ 4のケトースは不斉炭素原子をもち,その数に応じて立体異性体が多数あるが,天然に見いだされるのはその一部である.天然産のものはペントースとヘキソースが多い.これらは遊離の形やグリコシド結合したオリゴ糖や多糖として存在するほか,核酸,ヌクレオチド,複合糖質などの構成成分となる.単糖は,天然物からの抽出,各種グリコシドの加水分解,同族体の異性化,低級同族体からの組み上げ(キリアニ合成など),高級同族体からの組み下げ(ウォール分解,過ヨウ素酸酸化など)法によって合成される.一般に結晶性の物質であり,水に易溶,アルコール類に難溶.多少とも甘味を示す.普通は,分子内でヘミアセタール化した環状の形で存在する.とくにピラノース形がもっとも安定であり,結晶状の単糖はそのα-もしくはβ-アノマーに事実上限られる.水溶液中ではこれらのほかに,フラノース形の両アノマー,遊離のカルボニル基をもつ開環形もわずかに存在し,それゆえこれらが平衡混合物となるまで変旋光がみられる.単糖はカルボニル基,ヒドロキシ基に起因するさまざまな反応性を示す.単糖の機能としては,エネルギー源としてグルコースに代表されるATPやNADPHの供給,リボース,そのほかにみられる各種機能物質の構成があげられる.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

Copyright © MORIKITA PUBLISHING Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

単糖」の用語解説はコトバンクが提供しています。

単糖の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation