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卵割【らんかつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

卵割
らんかつ
cleavage; segmentation
細胞動物の受精卵細胞分裂受精に引続いて,発生過程で最初に起る過程。割で生じた細胞を割球という。球の数により2細胞期,4細胞期,8細胞期などと呼ぶ。卵割の間,全体の量はほぼ一定に保たれ,卵割が進むにつれ,割球は次第に小さくなる。成長がみられない点において一般の細胞分裂と異なる。卵割の型は卵の種類により,全割盤割表割,また等割,不等割などと種々に分類されている。カエルウニなどで,卵割中,デオキシリボ核酸 DNAの量は一定で,多量に細胞質中に蓄積され,デオキシリボ核酸合成が伴わないことが知られている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

らん‐かつ【卵割】
動物の受精卵の発生初期における細胞分裂。1個の細胞が、大きさはそのままでしだいに多数の小さな細胞に分かれ、胞胚(ほうはい)となる。様式により等割盤割表割などがある。分割

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

らんかつ【卵割 cleavage】
多細胞動物の受精卵が行うやつぎばやの細胞分裂の過程。受精結果として生ずる受精卵は1個の巨大細胞であり,これがひたすらDNA合成と細胞分裂を繰り返すことによって,多数の正常な大きさの細胞を生じ,個体発生の基本となる多細胞環境を短時間のうちにつくりだす。 卵の細胞質には,あらかじめ卵割期およびその後の形態形成の過程を維持するためのエネルギーや情報が大量に蓄えられており,新たな細胞質の合成は卵割期を通じてほとんど行われない。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

卵割
らんかつ

多細胞動物の発生の初期に受精卵が分裂を繰り返して胞胚(ほうはい)になるまでの過程をいう。本質的には細胞分裂であるが、やや特殊な点があるのでとくに卵割とよび、生じた娘(じょう)細胞は割球とよぶ。卵割では細胞体の成長がおこらぬまま、速やかに分裂が進行するので、胚全体の輪郭はほとんど変わらず、しだいに小さい割球になっていく。したがって核・細胞質比をみると、卵割期の初めにはきわめて低かったものが、胞胚期になると普通の体細胞の値になる。

 動物の種類によって卵割の形式はさまざまであるが、卵の極性とある一定の関係をもって進行することが多い。普通、最初の卵割面は卵の主軸を通り、第二の卵割も主軸を通り第一の卵割面と直交する。第三の卵割面は前の二つの卵割面と直交する。このような卵割面の方向は細胞質内の分裂装置の配向によって決定されるのであるが、細胞質中に浮かんでいる分裂装置がどのようにして向きを決められているのかはわかっていない。こののちの割球の配列の仕方によって、放射卵割(ウニ)、螺旋(らせん)卵割(腹足類)、左右相称卵割(ホヤ)などに分けられる。また一般に卵割溝の進行は、細胞質内に卵黄が偏在する部分では遅くなるので、卵に含まれる卵黄の量と分布は卵割の様式に影響を与える。たとえば、少量の卵黄が均等に分布する等黄卵では等割(ウニ卵など)、卵黄が卵の中心部に偏在している中黄卵では表割(昆虫卵など)、大量の卵黄が偏在している端黄卵では不等割(カエル卵など)または盤割(鳥類卵など)がみられる。

 初め卵細胞質中に分布していた物質は、卵割が進行するにつれてそのまま割球の中にくぎられて分割される。卵細胞には動物極と植物極を結ぶ主軸に沿って、性質を異にする細胞質が勾配(こうばい)を形成しているので、卵割の結果、これが割球の性質の差となって配列されることとなる。したがって、卵割が進行するにつれて、各割球のもっている核は互いに等価であるのに、それが浸っている細胞質に差があるという状態になる。これは胚の将来の複雑さを生み出す最初の原因と考えられる。すなわち、核のもっている潜在的能力は、周りの細胞質環境によって、部分的かつ選択的に発揮されるようになり、これが割球細胞の性質の差として現れることとなるからである。

[木下清一郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

らん‐かつ【卵割】
〘名〙 単細胞の受精卵が多細胞化するために連続して起こる細胞分裂の過程。これによって生じた細胞を割球といい、各割球は2nで増殖する。また、卵割は含有する卵黄によってその型を異にする。

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