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原価計算【げんかけいさん】

デジタル大辞泉

げんか‐けいさん【原価計算】
一定の製品用役についての原価分類測定集計・分析して報告する手続き。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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会計用語キーワード辞典

原価計算
原価計算を行う目的は3つ。・財務諸表を作成するため。・製品の原価を管理するため。・中長期利益計画策定予算編成など 企業経営に役立つ資料を作り出すのが目的。

出典:(株)シクミカ:運営「会計用語キーワード辞典」

世界大百科事典 第2版

げんかけいさん【原価計算 cost accounting】
原価計算はもともと,製品の製造原価を計算する技術としてくふうされたものであるが,現在では,企業経営者にとって不可欠な経営管理用具に発展した。経営者は,製品を製造するためにいくらかかったかという情報を求めている。この情報は製品原価情報であるため,企業の業績外部に公表する手段としての公開財務諸表の作成目的に用いられる。それのみならず経営者は,工場や営業所の各部門は原価をかけすぎていないか(原価管理目的),来年度は希望利益を獲得するために製品をいくら製造販売すればよいか(利益管理目的)といった,当年度の経営活動の計画と統制に役立つ情報を求めているし,さらに設備投資をすべきか,販売不振の製品製造を中止すべきか,といった経営意思決定目的の情報をも求めている。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

げんかけいさん【原価計算】
生産に要した費用の会計上の集計方法。生産のため用いた財の実際の価格を集計する実際原価計算、標準となる原価を前もって算定し、それに実際の生産量を掛ける標準原価計算、固定費を含めず変動費だけを集計する直接原価計算がある。

出典:三省堂
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

原価計算
げんかけいさん
cost accounting
財貨またはサービスを生産するために消費された経済的資源の測定を目的として開発された計算システム。ここにいう経済的資源とは,一般に財貨,労働力,資本などをさす。つまり原価計算とはこれらの消費高を貨幣価値 (原価) によって測定し,これを計算目的に従って分類,集計し,その結果を分析して経営管理者や企業外部者に報告する計算システムである。原価計算は本来企業の生産する生産物 (貨,サービス) の1単位あたりの原価を計算するための計算技術であるが,その結果は財務諸表の作成や価格設定など,さまざまな利用可能性をもつ。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

原価計算
げんかけいさん
costingcost accounting
一般には、市場に流通する商品が製造され外部に販売されるまでに費やされたコストのいっさいについて、これが当該商品の1単位当りいくらになるかを計算することを示すことばとして使われることが多い。市場価格と比較される原価の計算といったところである。しかし学問としての会計学の一領域として位置づけられる原価計算は、いますこし厳密に、次のように定義されている。すなわち、原価計算はある特定の主体(ほとんどの場合は営利企業)が目的志向的に行う製造や販売などの行動において費消された、あるいは費消されるはずの、経済的価値犠牲を、原価要素別、部門別、製品別などに、さらに分析的には、プロジェクト別、地域別、サービス別などに集計し、最終的には、各原価計算単位当りに原価を算定し報告する一連のシステムを総称する。[東海幹夫]

原価計算の歴史

原価計算の萌芽(ほうが)は、15、16世紀にまでさかのぼることができるといわれるが、現代原価計算の基礎は、産業革命期を経た世界の諸企業が巨額な設備投資による大量生産方式を導入するようになった19世紀後半から20世紀初頭にかけて形成された。計算技術的には、間接費の配賦理論が必然的に要求されたことにより、近代的原価計算はスタートしたといってよい。その後20世紀に入り、科学的管理運動の影響を受けて標準原価計算が登場し、第一次世界大戦後の世界的不況との遭遇により、利益管理志向の原価計算、すなわち直接原価計算や損益分岐点分析などが発展した。さらに、第二次世界大戦後は、オペレーションズ・リサーチ(OR)、数学、統計学など、他の学問領域との融合による意思決定志向の原価計算領域が拡大されることになった。現代原価計算は、いまだ流動的ながらも、これらの手法や概念を包摂し総合的に体系化してきている。[東海幹夫]

現代原価計算の目的

現代の原価計算は、実質的に、企業会計をメインシステムとしたサブシステムとして機能しているので、その目的は、外部利害関係者への報告書(財務諸表)の作成をテーマとする財務会計目的と、企業内部の経営管理者への有効な会計データの提供をテーマとする管理会計目的とに二分される。さらに詳しくは、次のような諸目的に細分することができる。
(1)財務諸表に表示するために必要な真実の原価を算定し、財務会計機構にこのデータを送付すること。
(2)短期利益計画としての予算編成に必要な原価資料を提供したり、そのデータによる予算管理の一機能を果たすこと。
(3)事業部やセグメント(製品種類、販売地域、顧客層など)の業績測定に役だつ原価分類や計算構造を示唆したり実施の一助となること。
(4)標準原価計算などを利用して、原価管理実践のために必要な原価資料を提供すること。現代的には、積極的な原価引下げ方策を示唆したり実施したりすることを含む。
(5)製品の組合せや部品の自製か購入かの決定など、企業の短期的、戦術的な日常業務計画に必要なデータと計算技法を提供すること。
(6)設備投資などの長期的、戦略的な経営の基本計画の設定に役だつデータを、他の計算技法とともに総合的に提供すること。
 これらの諸目的を、現存の財務会計機構(実際的には複式簿記機構)と有機的に結合して常時継続的に実践化しようという場合、これをとくに「原価計算制度」とよんでいる。またこのような原価計算領域を「原価会計」と称することがある。これに対して、長期および短期の個別的意思決定に必要な原価測定など、随時臨時的に行われる原価の調査や分析は「特殊原価調査」とよばれている。[東海幹夫]

制度的原価計算の種類とプロセス

原価計算制度として実施される計算の目的は、主として製品原価の正確な算定であり、この実務を対置的に列挙すれば次のようになる。
(1)実際原価計算と標準原価計算 ほかに予算編成や価格決定に利用される見積原価計算をあげることもできる。
(2)全部原価計算と直接原価計算(変動原価計算) 現行の制度(法律)上は、製造コストのすべてを製品原価に算入する全部原価計算方式が容認されている。
(3)個別原価計算と総合原価計算 一般的には、前者は個別受注生産方式の企業に、後者は見込み大量生産方式の企業に適している。
 製品原価算定の手順は、原則として、費目別計算、部門別計算、製品別計算の順に従って進められる。また、原価は第一次的には、形態別分類と機能別分類によって科目設定がなされるが、最終的には、製品との関係によって直接費と間接費に区分されなければならない。さらに必要に応じて、操業度との関係により変動費と固定費の区分を加味したりする。[東海幹夫]

特殊原価調査としての原価計算

企業の経営管理者の選択的意思決定には、特別な会計情報をあつらえることが有効であり、これは会計制度の枠外で作成される。この種の情報としての原価データも関連原価分析が基本であり、「相異なる目的には相異なる原価を」などといわれている。意思決定はすべて将来コースの選択であるから、原価は未来原価であり、また機会原価(オポチュニティ・コスト)である。原則としてその分析は、差額収益と比較される差額原価の算定によって実施される。これらはすべて特殊原価とよばれるが、このほか、付加原価、埋没原価、回避可能原価などの概念が随時利用される。1960年代以降、特殊原価調査は、原価計算固有の伝統的な技法に加えて、経営数学や管理会計の領域において開発された新しい技法との接近が注目されている。[東海幹夫]
『廣本敏郎著『原価計算論』(1997・中央経済社) ▽岡本清著『原価計算』6訂版(2000・国元書房) ▽清水孝・長谷川恵一・奥村雅史著『入門原価計算』第2版(2004・中央経済社) ▽東海幹夫著『会計プロフェッションのための原価計算・管理会計――企業の持続的な成長と発展を可能にする』(2007・清文社)』

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精選版 日本国語大辞典

げんか‐けいさん【原価計算】
〘名〙 財貨または用役の一単位あたりの生産に要したいっさいの費用を計算すること。また、その手続き。財務諸表の作成、価格計算、予算統制など、経営の基礎資料となる。〔最新百科社会語辞典(1932)〕

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