●原子力平和利用【げんしりょくへいわりよう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
原子力平和利用
げんしりょくへいわりよう
peaceful uses of atomic energy
原子力エネルギーを宇宙・海洋開発や医学,農業,工業分野に平和的に利用すること。第2次世界大戦中の原爆開発計画によって急速に発達した原子力技術は,1950年代に原子力平和利用技術が公開されたことから,原子力エネルギーの平和利用の問題としてクローズアップし,次第に宇宙開発,海洋開発,および原子力発電,あるいは工業,農業,医学全般にわたるエネルギー源として重要視されている。しかし一方で,放射能による公害問題の解決も要求されている。 1946年に設置された国連原子力委員会では,国際間平和利用の具体化の一つとして,平和目的のための基礎的科学情報の交換を提案している。しかし,核燃料サイクルの一環としてプルトニウム利用の範囲が拡大したことや 86年4月のチェルノブイリ原発事故などを契機に核拡散と環境破壊の危険性に対する不安感が高まり,平和利用問題は新たな試練に直面している。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
げんしりょくへいわりよう【原子力平和利用】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
「原子力平和利用」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●原子力平和利用の関連情報