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原形質【げんけいしつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

原形質
げんけいしつ
protoplasm
細胞機能の基礎となっている物質で,あらゆる生活活動を行うので生活物質とも呼ばれる。大部分生物では,原形質は細胞質とに分化している。原形質の一般的な化学組成は水 85~90%,蛋白質 (核蛋白質を含む) 7~10%,脂質1~1.5%,その他の有機物1~1.5%,無機イオン 1.5%である。原形質は水を分散媒とする多分散系で,ミトコンドリア,プラスチド,ゴルジ体などの粗大粒子が透明な形質内に分散する粗大分散系と,これらの基礎をつくるコロイド分散系ならびに分子分散系の3系を含む。原形質は粘性や弾性を有し,膨潤あるいは凝固しやすく,ゾル状態とゲル状態の間を転換する。また構造粘性,流動複屈折を示すことがある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

げんけい‐しつ【原形質】
細胞の生きている部分を構成し、生命活動の基礎となっている物質。細胞質からなり、細胞膜に包まれ、全体としてコロイド状を呈する。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

げんけいしつ【原形質 protoplasm】
生命に必要な代謝機能を営む,細胞のいわゆる生きた部分で,細胞質cytoplasmと核質nucleoplasmからなる。原形質は,細胞膜によって細胞外環境から隔離されるとはいえ,能動輸送によってエネルギー物質の取込み,代謝物質排出を行い,恒常性を保ちながら,活発な生命活動を営んでいる。この用語が広く使われてきた背景には,当初光学顕微鏡による観察からは,細胞の内容が詳しくわからず,比較的均質であると考えられていたという事情があった。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

げんけいしつ【原形質】
自己増殖・物質代謝・運動など、細胞内で生命活動の基礎となっている物質系の総称。核と細胞質とに分けられる。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

原形質
げんけいしつ
protoplasma
動物、植物の細胞を構成している物質のうち、生きている部分をいう。この語は、1840年にチェコの動物生理学者プルキンエが動物細胞について、1846年にドイツの植物学者H・V・モールが植物細胞について、その内容物をプロトプラズマprotoplasmaとよんだものの和訳である。しかし原形質を構成する各部分を分離して行う研究が進むにつれて、それらをまとめた原形質という表現の意義は少なくなり、原形質流動、原形質分離などを除いては、使用頻度が減りつつある。細胞の生きている部分(原形質)以外の部分は後形質といい、代表的なものは植物の細胞壁、色素、貯蔵物質、分泌顆粒(かりゅう)などである。原形質は水を分散媒とする多分散系で、分子分散系(無機塩、低分子化合物の溶液)、コロイド系(高分子化合物)、粗大分散系(細胞小器官、不溶性物質)の3系を含んでいる。原形質の85%は水であり、その他の化学組成はタンパク質約10%、核酸約1%、脂質約2%、無機物約1.5%などである。普通、細胞の周辺部の原形質は粘性の高い原形質ゲルで構成されているが、原形質ゾルとの間に可逆的な転換をする。このゾル‐ゲル転換はアメーバ運動、エンドサイトーシス(細胞膜の流動による外界からの物質の取り込み作用の総称)などの細胞運動に重要な働きをすると考えられ、これらの細胞運動や原形質流動にはアクトミオシン系の繊維構造が関係している。原形質ゲルは光学顕微鏡では透明、均質に見える。細胞内部の原形質はゾルで顆粒が多い。原形質の弾性、粘弾性、粘性、浸透圧、コロイド浸透圧などは細胞の物理的特性に重要な意味をもつ。[大岡 宏]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

げんけい‐しつ【原形質】
〘名〙
① 生物の細胞の主要な部分を構成し、生命活動の本体とみなされる物質。外側は細胞膜につつまれ、大部分の生物では細胞質と核とに分化している。無色、半透明のコロイド状で、ゲルとゾルの可逆的変化を示す。〔医語類聚(1872)〕
② その物が本来有している形質。
※教育学(1882)〈伊沢修二〉二「原形質 右に歴挙したる三面延長形容等より運動性に至る諸形質の如く、物のある以上は必ず無くて叶はざるものを称して、原形質と云ふ」

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栄養・生化学辞典

原形質

出典:朝倉書店
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