●叙階【じょかい】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
叙階
じょかい
ordinatio; ordination
叙品ともいい聖職者にその品級を授けることをいうカトリック用語で,その式が叙階式である。品級には司祭,助祭,副助祭 (上級三段) ,侍祭,祓魔師,読師,守門 (下級四段) の各段階がある。これらの品級を受けることを受階といい,叙階するのは司教である。叙階中最も重要なのは司祭 (このうちには完全な権能を有する司祭としての司教が含まれる) の叙階である。叙階によって司祭 (特に司教) が受ける権能は,十二使徒にキリストが与えた権能を受継ぐものとされ,それは按手によって継受されると伝統的に理解されている。叙階式には,このほか定まった祈りが必要とされる。 ordinatioというラテン語は ordoすなわち品級を与える意であるが,ギリシア語の Cheirotonia (按手) の訳語として用いられるようになった。プロテスタントの教会は叙階にあたるものを按手礼と呼ぶが,カトリック教会と異なりこれを秘跡とはみなさず,聖職の職務,権能についても異なった理解に立つ。
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デジタル大辞泉
じょ‐かい【叙階】
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世界大百科事典 第2版
じょかい【叙階 ordo[ラテン]】
カトリック教会において,聖職を行うための権能を授け,これをふさわしく果たすための恩寵を与える秘跡のこと。かつては品級と呼び,この品級に叙せられることを叙品,授品式ordinatioと称し,司教に叙せられるときに限って叙階式consecratioといっていたが,1972年8月15日に出された教皇パウルス6世の自発教令〈ミニステリア・クアエダムMinisteria quaedam〉(助祭職以下の教会奉仕職に関する規定)ですっかり姿が変わってしまった。
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