●司法行政権【しほうぎょうせいけん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
司法行政権
しほうぎょうせいけん
裁判官の人事,裁判所職員の任免および監督,裁判所の会計経理など,司法の運営にかかわる行政権能。大日本帝国憲法のもとでは,司法行政権は内閣に属する司法大臣が行使したが,日本国憲法のもとでは,司法権の独立を確実なものとする趣旨から,下級裁判所の裁判官の指名権は最高裁判所に付与し (憲法 80条1項) ,司法行政上の監督権は最高裁判所を頂点として各裁判所に属するものとし (裁判所法 80) ,司法行政事務は裁判官会議の議によるべきものとされている (12,20,29条) 。なお司法行政監督権が,裁判官の裁判権に影響を及ぼすことも司法の独立の観点から許されない (81条) 。
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