●合板【ごうはん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
合板
ごうはん
plywood
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デジタル大辞泉
ごう‐はん〔ガフ‐〕【合板】
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監修:松村明
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リフォーム用語集
合板
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農林水産関係用語集
世界大百科事典 第2版
ごうはん【合板 plywood】
出典:株式会社平凡社
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家とインテリアの用語がわかる辞典
ごうはん【合板】
出典:講談社
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日本大百科全書(ニッポニカ)
合板
ごうはん
plywood
木材を薄くむいて板とし、板の繊維方向が互いに直交するようにして奇数枚を積み重ね接着剤で貼(は)り合わせて1枚の板としたもの。合板をつくるのに用いる薄板をベニヤveneerというが、日本では合板を誤ってベニヤまたはベニヤ板とよぶことがある。建築用途として屋根、内外壁、床、天井の下地材および仕上げ材、木造住宅の筋かい代替、コンクリート型枠、足場板、ドア、家具があり、楽器、運動用具、電気機器、車両、船舶など幅広い分野で用いられる。
合板を構成する1枚の薄板を単板といい、表裏になるものを表板(おもていた)、裏板(うらいた)、中間のものを心板(しんいた)、中板(なかいた)という。広い面積の板をつくることができ、節、割れ、腐れなどの欠点を除去でき、方向による伸縮が改善され、表面に化粧材を張れば美麗な板が得られるなどの特徴がある。
[神山幸弘]
工程
合板の製造は、まず木材を薄くむいて単板とし、乾燥させたのちに、表板、裏板、心板とに選別し、欠点を除いたり、幅はぎをして寸法を整える。その後、単板に接着剤を塗布して積み重ね、加熱圧締を行って接着したのち、寸法裁断、仕上げ加工の工程をとる。合板用材には広葉樹でセン、シナ、ナラ、タモ、カバ、針葉樹でマツ、スギ、輸入材としてラワン類、メランチおよびセラヤ類、カプール類があり、広葉樹は主として表・裏板として用いる。単板の製造方法には、木材の年輪に沿ってベニヤレースにより連続して薄くむく方法と、木材の繊維方向にスライサーによりむく方法とあり、ベニヤレースでは板目の単板となり、日本で生産される単板の95%以上を占める。スライサーによれば柾目(まさめ)の単板が得られる。接着剤にはフェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ユリヤ系樹脂、ビニル系樹脂などがあり、グルースプレッダに単板を通して塗布される。接着は110~140℃の熱プレスで通常1平方センチメートル当り8~10キログラムの圧力で行う。
[神山幸弘]
種類
合板には普通合板のほか、心板に幅の狭い挽板(ひきいた)を用いたランバーコア合板、心板のかわりに蜂(はち)の巣状樹脂加工紙を用いた軽量合板、美観・表面の硬さ増強などの目的で普通合板の表面に樹脂板・紙・天然木薄板を貼ったオーバーレイ合板、表板に模様を印刷したプリント合板、塗装を施した塗装合板がある。成形合板には、目的にあった曲面を型押ししたものや、単板にフェノール樹脂を含浸させ高圧を加えた硬化合板がある。さらに使用場所の目的にあわせてつくった構造用合板、難燃合板、防炎合板、防腐処理合板、防虫処理合板がある。
[神山幸弘]
性質
合板の性質は単板の品質、単板の厚みと層構成、接着剤の種類によって異なる。フェノール樹脂、メラミン樹脂接着剤を用いた合板は吸湿・吸水速度が小さく、単板のはがれも軽微で耐水性に優れる。収縮、膨張は、互いに繊維方向を直交させているので方向による差はなくなり、板目方向の1/10~1/20となる。また割裂、割れに対しても強くなる。合板の機械的性質は、表板の繊維方向と荷重方向との関係で大きく変化し、表面をずらすような力が働くと心板が破壊するので、構造的利用では注意を要する。各種の品質を定めたものに日本農林規格(JAS(ジャス))がある。
[神山幸弘]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典
ごう‐いた ガフ‥【合板・
ガウ板】
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ごう‐はん ガフ‥【合板】
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化学辞典 第2版
合板
ゴウハン
plywood
奇数枚の単板を各層ごとに繊維方向を直交させて何枚も積み重ね,接着剤で張り合わせて1枚の板にしたもの.厚さは約1~30 mm まであり,単板の張り合わせだけでつくるベニヤコアー合板,中心に木材を用いてつくるランバーコアー合板がある.合板用原木は,かつてはラワン材がそのほとんどを占めていたが,最近ではラジアータマツ,カラマツなどを用いた針葉樹合板が急速に伸びている.ほかに国産材として,ナラ,カバ,マツ,スギなどが用いられる.接着剤は,フェノール樹脂,メラミン-ユリア共縮合体樹脂接着剤などである.合板の特徴は,節,きずなどのない広幅板が小径の原木から簡単にでき,強度的異方性が少なく,乾湿による膨張収縮性が少ないこと,単板の組合せで種々の特性を付与することもできることである.普通の合板に,プラスチック,紙,金属はく,化粧用単板などを張ったものや,プリント合板,難燃合板,防腐合板,強化合板など種々の特殊合板が開発されている.用途は,家具,建築材,車両内装材,梱包用などがある.なお,近縁のものに単板積層材(LVL)および集成材がある.LVLは単板を繊維方向に平行に積層し,接着して製造されるもので,積層を重ねて板材としてよりも骨組み材としての用途に向けたものが多い.集成材は厚さ20 mm 程度のひき板を,繊維方向に平行に積層し,接着したもので,構造用材料として用いられる.
出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
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