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吟遊詩人【ぎんゆうしじん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

吟遊詩人
ぎんゆうしじん
11~13世紀にヨーロッパの各地で活躍した詩人たち,南フランスのトルバドゥール,北フランスのトルベール,ドイツのミンネジンガーなどの総称。戦争,宗教,女性を霊感の三大源泉とする。トルバドゥールは複雑な韻律を用いて騎士道と宮廷風恋愛の伝統をたたえる抒情的な歌をよくし,トルベールはより男性的で叙事詩を好んで歌った。第一級の吟遊詩人,ベルトラン・ド・ボルンベルナール・ド・バンタドゥール宮廷に迎えたエレオノール・ダキテーヌの影響で,トルバドゥールの詩は,北フランスからドイツ,イギリスの宮廷に広がった。

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デジタル大辞泉

ぎんゆう‐しじん〔ギンイウ‐〕【吟遊詩人】
中世ヨーロッパで、恋愛歌や民衆的な歌を歌いながら各地を遍歴した芸人。
トルバドゥール
[補説]作品名別項。→吟遊詩人

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ぎんゆうしじん【吟遊詩人】[曲名]
原題、〈フィンランドBardiシベリウス交響詩。1913年作曲。作曲者自身の指揮によりヘルシンキ初演

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デジタル大辞泉プラス

吟遊詩人
フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスの交響詩(1913)。原題《Bardi》。

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世界大百科事典 第2版

ぎんゆうしじん【吟遊詩人】
日本では,中世ヨーロッパ各地にあらわれた抒情詩人を総括的に吟遊詩人と呼び,さらにヨーロッパ以外の地域の放浪する口承文芸の担い手についてもこの呼称を転用することがある。しかし,この用法は不正確で,〈吟遊詩人〉の訳があてられた中世フランスのトルバドゥールは,放浪の抒情詩人ではなく,創作を本領とする詩人兼作曲家であり宮廷芸術家である。作品を持ち歩き演奏した旅芸人は,ジョングルールと呼ばれた。ジョングルールは曲芸奇術,動物使いなどあらゆる種類の見世物芸人の総称である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

吟遊詩人
ぎんゆうしじん
troubadour フランス語

南フランスでは12世紀の初めごろから、封建大諸侯の宮廷に、貴女(きじょ)を中心とする狭いが華やかな社会が生まれ、貴女崇拝と宮廷風とよばれる新しい恋愛の理念が生じた。騎士である詩人は、そういう環境と理念のなかで、愛する心の貴女に永遠の思慕を寄せて、それをときには晦渋(かいじゅう)なまでに凝った詩型に歌い込んで、それに自分で作曲し、城から城に遍歴して歌って回る。この詩人・騎士がトルーバドゥール、すなわち吟遊詩人である。今日400余人の名が残されている。ただしその内容は一定していて、けっして報われることのない貴女への愛の嘆願と奉仕の誓いである。その願いがいれられても、額に口づけを一つ受ける程度であるが、詩人はその「コンソラメンテ」という口づけの栄誉をさらに保つために、なおいっそうの誠を捧(ささ)げる。キリスト教のマリア崇拝を世俗の愛に置き換えたものであり、また封建主従の関係を恋愛関係に仕立てたものと考えてよい。セルカモン、ジョフレ・リュデル、ベルナール・ド・バンタドゥールらがとくに有名である。トルーバドゥールの叙情詩は全ヨーロッパに広まり、北フランスでは(「トルーベール」とよばれる)コノン・ド・ベチューヌ、シャトラン・ド・クーシー、シャンパーニュ伯チボー4世、獅子(しし)心王リチャードらがいる。ドイツではワルター・フォン・デァ・フォーゲルワイデ、ウルリッヒ・フォン・リヒテンシュタインらがおり、「ミンネゼンガー」とよばれ、スペインやイタリアにもその追従者を出している。ソルデルロ、アルノー・ダニエルはダンテの『神曲』のなかで謳(うた)われ、そのダンテはペトラルカとともに、ある意味でトルーバドゥールの系譜のなかにあるといっても過言でない。

[佐藤輝夫]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ぎんゆう‐しじん ギンイウ‥【吟遊詩人】
〘名〙 古代ギリシアの叙情詩人が各地で詩を朗唱して歩いたのに源を発し、中世のヨーロッパで恋愛歌や民衆的な歌を歌いながら諸国を遍歴した詩人音楽家。フランスではトルバドゥール、トルベール、ドイツではミンネゼンガーと呼ぶ。吟遊歌人。
※学生と教養(1936)〈鈴木利貞編〉教養としての文学〈谷川徹三〉「しかし今日残ってゐるイリアスやオデュセイアは、さうして吟遊詩人たちに歌はれてゐたものをまとめあげたものであります」

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社世界史事典 三訂版

吟遊詩人
ぎんゆうしじん
中世において各地の宮廷をめぐり,恋愛詩をつくり歌った叙情詩
11世紀以降南フランスでは,封建諸侯の宮殿に女性を中心とする華やかな生活が展開され,高貴な女性に対する恋愛感情を歌う形式が生まれた。この詩人たちはトゥルバドゥール(troubadour),北フランスではトゥルヴェール(trouvère),ドイツではミンネジンガー(Minnesinger)と呼ばれ,12世紀には最盛期をむかえた。始祖として,ポワティエ伯・ギョーム7世が有名。この吟遊詩人の叙情詩は,イギリス・イタリア・スペインなどの近代叙情詩を生んだ。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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