●和様【ワヨウ】
デジタル大辞泉
わ‐よう〔‐ヤウ〕【和様】
2 書道で、日本風の書体。平安中期、小野道風(おののとうふう)に始まり、藤原行成(ふじわらのゆきなり)の世尊寺流によって大成。法性寺(ほっしょうじ)流・青蓮院(しょうれんいん)流など、種々の流派がある。
3 寺院建築の様式の一。鎌倉時代に導入された大仏様建築と禅宗様建築に対し、奈良時代に大陸から伝えられて平安時代に日本で発展した伝統的な建築様式。現代まで続く。鎌倉・室町時代にかけては折衷様も現れた。興福寺東金堂など。
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世界大百科事典 第2版
わよう【和様】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
和様
わよう
日本美術用語。唐様(からよう)に対することばで、日本風、日本様式をさす語として用いられ、美術史ではとくに書、建築などの様式に用いる。
書では、唐様とともに日本書道の大きな流れとなったが、和様のうち平安時代に完成された和様をとくに上代様と称して他と区別している。
建築では、鎌倉時代に新たに導入された大仏様、禅宗様に対する呼称。奈良時代に伝来した中国唐(とう)代の建築様式が母胎となり、平安時代を通じて日本的に発展したものを和様の建築様式という。
[永井信一]
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精選版 日本国語大辞典
わ‐よう ‥ヤウ【和様】
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旺文社日本史事典 三訂版
和様
わよう
書道では平安中期に日本化の傾向が強くなり,三蹟らによって和様書風が大成。藤原行成の世尊寺流などが著名である。建築では,鎌倉時代の大仏様や禅宗様に対して,それ以前に行われた寺社建築や寝殿造の様式をいう。本来,優美な姿を特色としたが鎌倉時代には簡素となった。代表的遺構として石山寺多宝塔・三十三間堂などがある。
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