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唯識二十論【ゆいしきにじゅうろん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

唯識二十論
ゆいしきにじゅうろん
Viṃśatikāvijñaptimātratāsiddhi
世親著。1巻。サンスクリット原典,チベット語訳,漢訳 (菩提流支訳,真諦訳,玄奘訳) が現存。仏教外の諸学派や部派仏教の立場からの唯識説に対する批判に答える形で,唯識説の根本趣意を明らかにしたもの。『唯識三十頌』とともに,世親の唯識教学を知るための不可欠の書。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

唯識二十論
ゆいしきにじゅうろん

インドの仏教学者、世親(せしん)(バスバンドゥ、400―480ころ)の著作。唯識学派の立場から書かれた代表的な認識論書。22の詩節と散文の自注よりなる。この世界に属するすべてのものはわれわれの認識の表象にほかならない、という唯識思想を論証している。われわれの目覚めたときの認識が夢のなかの認識と同一のものであり、外界の対象なくしてもすべての認識は成立しうること、外界の実体と考えられている全体性(サンスクリット語でアバヤビンavayavin)や原子が実在しえないことを精密な理論をもって論証している。サンスクリット本も現存、チベット訳・漢訳もある。

[梶山雄一]

『梶山雄一訳『唯識二十論』(『大乗仏典15』所収・1976・中央公論社)』

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精選版 日本国語大辞典

ゆいしきにじゅうろん ‥ニジフロン【唯識二十論】
世親著。魏の菩提流支、陳の真諦、唐の玄奘がそれぞれ訳した経典。他からの批判や疑問に答える形で、万象が識にほかならないとする唯識説を明らかにしたもの。唯識論。

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