●土井利勝【どいとしかつ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
土井利勝
どいとしかつ
[没]正保1(1644).7.10. 江戸
江戸時代初期の老中,大老。古河藩主。父は水野信元,のちに土井利昌の養子となる。徳川家康の従弟にあたる。幼名,松千代。通称,甚三郎。幼少時から家康に愛され,天正7 (1579) 年7歳で秀忠に仕え,慶長7 (1602) 年下総検見川1万石を領し,同 10年秀忠の家老となり,従五位下大炊頭 (おおいのかみ) に叙任。同 15年佐倉3万 2400石を領し老中となる。秀忠を補佐したばかりでなく,家光にも重用されて権力をふるい幕府の基礎確立に尽力。寛永 10 (33) 年古河 16万石の藩主となり,同 15年 11月江戸幕府最初の大老に任じられた。
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デジタル大辞泉
どい‐としかつ〔どゐ‐〕【土井利勝】
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus
土井利勝 どい-としかつ
元亀(げんき)4年3月18日生まれ。徳川家康の家臣土井利昌の子(家康の子,水野信元(のぶもと)の子とも)。徳川秀忠(ひでただ)の側近となり,のち徳川家光にも重用される。慶長15年老中。下総(しもうさ)小見川藩,佐倉藩(千葉県)をへて寛永10年下総古河(こが)藩(茨城県)藩主土井家第1次初代。16万石。15年大老。大炊頭(おおいのかみ)。寛永21年7月10日死去。72歳。遠江(とおとうみ)(静岡県)出身。
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世界大百科事典 第2版
どいとしかつ【土井利勝】
江戸初期の老中。下総古河藩主。出自については諸説あり,徳川家康の落胤とも,水野信元の子ともいうが,《寛永諸家系図伝》は土井利昌の子とする。大炊助,大炊頭を称した。幼少より秀忠に仕え,関ヶ原の戦では秀忠に従って信濃上田城攻めに従い,1602年(慶長7)下総で1万石を領した。10年,年寄(老中)となり,下総佐倉3万石を領し,翌年佐倉城を築いた。大坂の陣に参陣し戦功をあげた。秀忠の老臣として,家康の信頼も厚く,諸方面で活躍。
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日本大百科全書(ニッポニカ)
土井利勝
どいとしかつ
(1573―1644)
江戸初期の譜代(ふだい)大名。老中。徳川家康に仕えた利昌(としまさ)の長子とされるが、家康の庶子とする説が有力で、家康の母の兄水野信元(のぶもと)の子とする説もある。幼時から家康に仕え、1579年(天正7)秀忠(ひでただ)誕生とともに秀忠付きとなり、秀忠の終生にわたって近侍してよく任を果たした。1602年(慶長7)に下総(しもうさ)(千葉県)小見川(おみがわ)で1万石が与えられ、10年加増されて同国佐倉(さくら)(3万2000石余)へ転封、以後しばしば加増あって、25年(寛永2)には14万2000石を領するに至った。この間従(じゅ)五位下、大炊助(おおいのすけ)の叙任を受け、さらに従四位下、侍従(じじゅう)に進んだ。利勝は酒井忠世(ただよ)、大久保忠隣(ただちか)、本多正信(まさのぶ)らとともに秀忠補佐の中心におり、家康の信頼も厚く、徳川政権の基礎を固めるために大きな働きをした。家康、本多正信が相次いで没したのちは元老と称され、秀忠政権を支える中心に位置した。秀忠も利勝邸に赴くなど親近の情が厚かった。家光(いえみつ)の補導にも努めている。秀忠没後、33年下総古河(こが)(茨城県古河市)へ移され16万石を領し、老中の中心にいたが、実務は、家光(いえみつ)子飼いから出頭して老中に登用された松平信綱(のぶつな)らに移っていった。利勝は知者の名が高く、優れた識見を有していたといわれる。
[林 亮勝]
『進士慶幹著『酒井忠世と土井利勝』(『江戸幕府 上』所収・1964・人物往来社)』▽『鷹見安二郎著『土井利勝』(『大名列伝6』所収・1967・人物往来社)』
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367日誕生日大事典
土井利勝 (どいとしかつ)
安土桃山時代;江戸時代前期の大名;大老
1644年没
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精選版 日本国語大辞典
どい‐としかつ【土井利勝】
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旺文社日本史事典 三訂版
土井利勝
どいとしかつ
江戸初期の幕府大老
遠江 (とおとうみ) (静岡県)の人。下総(茨城県)古河16万石の藩主。徳川家康の従弟といわれる。家康以下3代の将軍に仕え,特に1638年家光のとき酒井忠勝とともに大老となり,幕府権力の確立に貢献した。
出典:旺文社日本史事典 三訂版
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