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地方自治法【ちほうじちほう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

地方自治法
ちほうじちほう
昭和22年法律67号。1947年5月3日,日本国憲法と同時に施行された地方自治に関する基本法。日本国憲法第8章「地方自治」の本旨に基づき,地方住民の参政権を保障し,地方団体の自治権の育成を目的として制定された。この法律の特色は,都道府県を市町村と同格の地方公共団体とし,知事市町村長の公選,地方議会の権限の拡大,住民の直接請求権(→直接請求)など,団体自治および住民自治を拡充し,中央政府の官僚統制を廃して技術的な助言,勧告にとどめるなど,まったく新しい地方制度を打ち立てたところにある。だが,制定後まもなく地域社会における封建制の残存,官僚的行政統制の伝統,地方財政の窮乏などにより本法の趣旨が十分実現できないため改革が論議され,地方自治を確立する方向で重要な改正がなされた(昭和22年法律169号および昭和23年法律179号)。また,特に講和(→対日講和条約)以後は,占領政策(→対日占領)の是正と自主体制の建設,行政能率向上などの観点から改革が論議され,第13国会で改正された(昭和27年法律306号)。さらに同国会で成立した地方制度調査会において,府県の性格,行政事務の再配分など,本法の重要な部分が再検討された。その後 1995年に地方分権推進法が制定され,1999年には同法に基づく地方分権推進委員会の勧告を具体化した地方分権推進一括法の制定などにより地方自治制度の改革がはかられた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

地方自治法
地方自治の基本を定めた法律。地方公共団体の種類、組織運営に関する大綱を定めると共に、国との基本的関係を規定している。地方公務員法、地方財政法、地方税法公職選挙法消防法など、地方行政にかかわる法体系の中核をなす。日本国憲法第8章で保障された「地方自治」(92〜95条)を法制化したもので、1947年、憲法と同時に施行された。知事公選化、選挙による公職の民主化の徹底、地方議会が地方の重要政策の最終決定者となった点、直接民主主義の導入など、旧憲法下の地方制度の根幹を一新した。近年は、広域連合や中核市制度を創設した94年改正、県や政令指定都市、中核市に99年4月から外部監査を義務づけた97年改正など、重要な改正が続いた。99年には、機関委任事務の廃止などに伴い、全体の約3分の1が改正され、「新地方自治法」(2000年4月施行)ともいうべき内容となった。06年5月の改正では、出納長及び収入役の廃止、副知事・副市町村長への一元化、議会制度の見直しなどが行われた。
(北山俊哉 関西学院大学教授 / 笠京子 明治大学大学院教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

ちほうじち‐ほう〔チハウジチハフ〕【地方自治法】
地方公共団体の組織や運営に関して定めている法律。国と地方公共団体との基本的関係を規定し、民主的、能率的な地方行政の実現を目的とする。昭和22年(1947)施行。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

ちほうじちほう【地方自治法】
地方自治に関する基本法。地方自治の本旨に基づいて,地方公共団体の区分ならびに地方公共団体の組織および運営に関する事項の大綱を定め,あわせて国と地方公共団体との間の基本的関係を確立することにより,地方公共団体における民主的にして能率的な行政を図るとともに,地方公共団体の健全な発達を保障することを目的としている(1条)。1947年公布。日本国憲法は,地方自治に関する1章(第8章)を設け,地方自治を保障しているが,地方自治法は,憲法92条で予定された(憲法)付属法律ともいうべきものであり,地方自治の基本原理たる〈地方自治の本旨〉(憲法92条)に基づいて制定された法律である。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ちほうじちほう【地方自治法】
地方自治の基本法。地方公共団体の区分・組織・運営などを定め、国と地方公共団体との間の基本的関係を確立することにより、民主的・能率的な地方行政を確保し、地方公共団体の健全な発達を保障することを目的とする。1947年(昭和22)制定。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

地方自治法
ちほうじちほう
日本国憲法は第8章において、4か条にわたり地方自治に関する規定をおき、地方自治制度を統治機構の一環として組み入れるとともに、「地方自治の本旨」(憲法92条)に基づいて地方公共団体の組織および運営に関する事項が法律で定められることを求めている。この要請に基づいて1947年(昭和22)に制定された、地方自治に関する基本法が地方自治法である。第二次世界大戦前の明治憲法が地方自治に関する規定を置かず、地方制度をもっぱら法令の定める所に委ねていたのに比べれば、現行憲法が地方自治法に関してとくに一つの章を設け、基本指針を示していることは注目に値する。
 地方自治法が依拠する地方自治の本旨とは、団体自治と住民自治の実現にある。団体自治とは都道府県、市町村など国から独立した地方公共団体を設け、自主的な立法権、行政権、財政権などを付与することである。戦前の旧地方制度においては、府県知事に官選官吏があてられ、中央政府の後見的監督が強大であったのに比べ、現在の地方自治制度の下では中央政府の関与は必要かつ最小限度のもので、かつ地方公共団体の自主性、自立性に配慮したものでなければならない。
 地方自治の本旨を構成するもう一つの要素である住民自治とは、国から独立した地方公共団体の政治、行政が当該地域住民の意思に基づいて行われることである。地方自治制度の下においては間接民主主義を原則とし、議事機関である地方議会の議員が住民によって選挙されるのみならず、地方公共団体の長もやはり住民によって選挙される(いわゆる首長制)。ただし、間接民主制の限界を補うべく、住民による条例の制定・改廃の請求や議会の解散請求など一定の範囲で直接民主制の要素も取り入れられている。
 以上のように、地方自治制度は旧地方制度に比べれば格段に進展しているが、地方公共団体の事務に国がどの程度関与するのか、地方財政の自主性をいかに高めるか、などに関して課題は多い。地方自治法自体はしばしば改正されているが、1999年(平成11)には地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律(いわゆる地方分権一括法)が制定され、従来問題の多かった機関委任事務が廃止となり、地方公共団体の事務が自治事務と法定受託事務に再構成されるなど、地方自治に関する法制度の検討は継続的に行われている。[安西文雄]
『久世公堯著『地方自治制度』(1996・学陽書房) ▽原田尚彦著『地方自治の法としくみ』(1995・学陽書房) ▽俵静夫著『地方自治法』(1975・有斐閣)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ちほうじち‐ほう チハウジチハフ【地方自治法】
〙 地方公共団体の組織や運営に関して定めた法律。昭和二二年(一九四七)制定。国と地方公共団体の基本的関係を確立し、民主的・能率的な地方行政の実現を目的とする。

出典:精選版 日本国語大辞典
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