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堀川学派【ほりかわがくは】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

堀川学派
ほりかわがくは
江戸時代の儒学一派古義学派ともいう。朱子学派や,陽明学派に対して,孔子,孟子の原点に帰ることを主張した古学派伊藤仁斎が唱え,彼の私塾古義堂京都堀川東岸にあったことによる。門弟 3000人といわれ,公卿,諸侯から庶民にいたるまで全国から集った。ただ飛騨佐渡壱岐の3州の人が入門しなかったのみという。仁斎に5人の子があり,長子東涯 (名長胤,字源蔵) は古義堂を継ぎ,次子梅宇 (名長之,字重蔵) は福山藩に,3子介亭 (名長衡,字正蔵) は高槻藩に,4子竹里 (名長準,字平蔵) は久留米藩に,5子蘭嵎 (名長堅,字才蔵) は紀州藩に出仕し,父の学風を振興した。これを伊藤の五蔵という。なかでも東涯,蘭嵎が著名であったのでこれを伊藤の首尾蔵と称した。仁斎の門人でほかに著名なのは,並河天民中江岷山,北村篤所,小河立所らである。天民は仁斎に負いつつも一家の見を立てて京都に塾を構え,仁斎没後,東涯と対峙して,堀川学派のを2分する勢力をなした。中江岷山は大坂で仁斎の説を宣揚することをとし,浅見絅斎,三宅尚斎らを論駁した。古義堂は東涯からその子東所に継承され,その子孫に代々受継がれた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

堀川学派
ほりかわがくは

伊藤仁斎(じんさい)が1662年(寛文2)京都堀川通丸太(まるた)町南の自宅に塾(古義堂(こぎどう))を開いて古義学を唱導したので、仁斎の学統を堀川学派または古義学派という。堀川を隔てた山崎闇斎(あんさい)塾の厳しい学風に対し、友人が親しみ合う穏和な雰囲気のなかで研究会や、論孟(もう)中庸を中心とする仁斎の講義が40年にわたって行われた。闇斎塾の出版物の朱色の表紙に対し仁斎塾は藍(あい)色の表紙を用いて学派意識を表した。この門からは並河天民(なみかわてんみん)、小川立所(りっしょ)・弘斎(こうさい)兄弟らが出たが、学・塾は仁斎の長子東涯(とうがい)によって紹述、継承された。那波魯堂(なわろどう)の『学問源流』は「元禄(げんろく)の中比(なかごろ)より宝永(ほうえい)を経て正徳(しょうとく)の末に至るまで其(そ)の学盛(さかん)に行はれ、世界を以(もっ)て是(これ)を計(はか)らば十分の七と云(い)ふ程に行はる」という。その後、堀川塾はさびれながらも京都市民の儒学塾として子孫相承して明治の末年まで講義を行い、歴代の稿本類を所蔵してきたが、現在、稿本類は天理大学附属図書館古義堂文庫に移され、塾の遺構は国指定の史跡として保存されている。

[石田一良]

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精選版 日本国語大辞典

ほりかわ‐がくは ほりかは‥【堀川学派】
〘名〙 (江戸時代、古学派の一人、伊藤仁斎が京都を流れる堀川の東岸に開いた古義堂で講義したところから) =こぎがくは(古義学派)

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旺文社日本史事典 三訂版

堀川学派
ほりかわがくは
江戸中期の儒学の一派
古義学派ともいう。伊藤仁斎・東涯父子が京都堀川に古義堂を開設したので,この名がある。当時盛んであった朱子学や陽明学に対し,『孔子』『孟子』の原典にあたり古聖賢の真髄を究めようとしたもので,蘐園 (けんえん) 学派と対立した。門人も多く,江戸中期の盛時には全国儒者の過半数を占めたといわれる。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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