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堕胎罪【だたいざい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

堕胎罪
だたいざい
abortion; Abtreibung
胎児を生理自然の分娩期に先立って人為的に母体外に排出する行為ないし,胎児を母体内で殺す行為を内容とする犯罪をいう。刑法児の生命を保護する目的で 212条から 216条までの各条項で,自己堕胎同意堕胎,不同堕胎,業務上堕胎などを処罰している。本罪に関連して,母体保護法一定の条件下での人工妊娠中絶を法的に許容しており,またこの許容規定が広く解釈されていることもあって,現実には堕胎罪として処罰されることはまれである。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

だたい‐ざい【堕胎罪】
女性が自身の胎児を母体内で殺し、流産させる罪。刑法第212条が禁じ、1年以下の懲役に処せられる。
[補説]母体保護法が条件付きながら人工妊娠中絶を認めているため、本罪を禁じる法は事実上、空文化している。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

だたいざい【堕胎罪 Abtreibung[ドイツ]】
胎児を自然の分娩期に先だって母体外に排出し,または,母体内で死亡させる罪。母体外に排出した胎児が生存している場合に,これを殺す行為は新たに殺人罪を構成し,両者併合罪になる(判例)。妊婦自身による自己堕胎(刑法212条,1年以下の懲役),妊婦の嘱託を受けまたはその承諾のもとに行われる同意堕胎(213条,2年以下の懲役),医師・産婆等により妊婦の同意のもとに行われる業務上堕胎(214条,3月以上5年以下の懲役),妊婦の意に反して行われる不同意堕胎(215条,6月以上7年以下の懲役)とに分かれる。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

堕胎罪
だたいざい

自然の分娩(ぶんべん)期に先だって人為的に胎児を母体外に分離・排出させる行為(堕胎)を処罰する罪。胎児や妊娠中の女子(妊婦)の生命・身体を保護することを目的としている。現行刑法は第212条から第216条において、妊婦自身が堕胎する自己堕胎罪(1年以下の懲役)、妊婦の嘱託・承諾を得て堕胎させる同意堕胎罪(2年以下の懲役)、医師・助産師などが同意堕胎を行う業務上堕胎罪(3月以上5年以下の懲役)、妊婦の意思に反して堕胎する不同意堕胎罪(6月以上7年以下の懲役)を規定し、自己堕胎罪以外の罪においては、妊婦を死傷させた場合の加重規定を設けている。

 本罪における胎児は妊娠期間や発育の程度を問わない。また、堕胎は胎児を母体内で殺害することを含むが、胎児を死亡させることを要せず、母体外で生存を継続している場合でもよい。「人工妊娠中絶」も堕胎にあたるが、母体保護法(かつての優生保護法)によって、所定の条件を満たせば医師による堕胎は違法性が阻却される(同法14条1項)。すなわち、(1)妊娠の継続や分娩が身体的(医学的)または経済的な理由により、母体の健康を著しく害するおそれのある場合、(2)暴行や脅迫などによって姦淫(かんいん)され妊娠した場合、医師会の指定する医師(指定医師)は、本人および配偶者の同意を得て人工妊娠中絶することが許される。

 このうち、経済的理由による中絶がかなり自由に行われている日本の現状に対し、同法を改正してこれを禁圧すべきかどうかが争われている。

[名和鐵郎]

『中谷瑾子著『21世紀につなぐ生命と法と倫理――生命の始期をめぐる諸問題』(1999・有斐閣)』『石原明著『法と生命倫理20講』第3版(2003・日本評論社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

だたい‐ざい【堕胎罪】
〘名〙 胎児を母体内で故意に殺したり、早産させたりして、胎児の生命を危うくすることによって成立する罪。刑法二一二条以下に規定。母体保護法(かつての優生保護法)によって所定の条件を満たした人工妊娠中絶の場合には違法性が阻却される。

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